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【武豊】ここで負ければダービーは無理

 今週はクイズ形式でスタートしてみましょう。

・ネオユニヴァース

・アサクサキングス

・ワールドエース

・メイショウサムソン

・オルフェーヴル

 この5頭に共通するキーワードはなんでしょうか?
 

 もうおわかりですよね。答えは、今週末、京都を舞台に行なわれるGⅢ「きさらぎ賞」(芝1800m)です。メイショウサムソンは2着、オルフェーヴルは3着。ネオユニヴァース、アサクサキングス、ワールドエースは優勝馬。春のクラシック戦線に直結する重要なレースです。
 僕自身、マイネルフリッセ(88年)、スキーキャプテン(95年)、スペシャルウィーク(98年)、シルヴァコクピット(00年)、リーチザクラウン(09年)といずれも思い出深いパートナーたちと5度、このレースを制していますが、真っ先に頭に浮かぶのは、後に僕にダービーをプレゼントしてくれたスペシャルウィークとのレースです。
 デビュー戦を快勝。続く2戦目は、予定を1週早めたことが影響して2着に惜敗。この時点で、クラシックへの道が微妙にずれ始めていました。
 軌道修正するために重要となるのが3戦目です。自己条件である500万下の「つばき賞」で着実に賞金を積み上げていくのか。それとも、格上挑戦となる「きさらぎ賞」で一気に権利を取りに行くのか。彼を管理する白井寿昭先生とは、何度も話をしました。
 結果として、「つばき賞」は除外となり、「きさらぎ賞」に出走することになりましたが、僕自身は内心、「やった!」と快哉を叫んでいました。


◆初勝利の喜びより安堵感に包まれた

 相手は、3歳女王(当時の表記)のアインブライドとGⅡ馬ボールドエンペラーです。簡単に負かせる相手ではありません。
 しかし、十分に勝つ自信はあったし、ここを勝てないようならクラシック……ダービーは獲れない。そんな強い思いがありました。
「勝てなければ、その責めは自分が負う」
 騎手としてのプライドを懸けた戦いだったのです。
 道中、インで我慢したスペシャルウィークは、ゴーサインと同時に鋭く弾け、最後は3馬身半の差をつけて優勝。
 レース後は、僕も白井先生も、勝てた喜びより「これで、望みが繋がった」という安堵感でいっぱいでした。
 今週、「きさらぎ賞」で僕のパートナーを務めてくれるのは、このスペシャルウィークを父に持つ【 アルムダプタ 】(牡3)です。

 彼とコンビを組むのは、これが初めてになりますが、昨年9月のデビュー戦で優勝。11月に行なわれた交流GⅢ「北海道2歳優駿」を勝つなど、未知の力を秘めた一頭です。
 なにより、サンデーサイレンス産駒のいいところだけを持ったスペシャルウィークの血が、僕の心を騒がせます。
 3月31日のドバイ「UAEダービー」への挑戦か、それとも芝のクラシック戦線に名乗りを上げるか。彼にとって、このレースが大きな試金石になります。

【武豊】ここで負ければダービーは無理

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