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第4回 ……残念ながら、アナタは「分かりたい病」です。 もう手遅れとは言いませんが、かなり危険な状態です。

2014-04-30

天才CMプランナー グ スーヨンが教える「いいかげん学習法」


ある病院の診察室
患者「先生、風邪を引いちゃったんです」
医者「…そうですか?」
患者「頭と喉が痛くて、咳が出て、それで昨日の夜から胸のあたりが痛くて」
医者「熱は?」
患者「熱は無いんですけど、冷や汗が出るんです、やっぱりインフルエンザですね」
医者「う~ん」
患者「今年の風邪はヤバイっすね」
医者「 … 心筋梗塞かもしれません」
患者「ええっ?」
おいおい、だからさ、患者が自分で風邪だと決めるんじゃないっての!
医者が診断してから決めるんだろうがっ!

□ 基本編 その二
一つは、先週お話しした絶対的に絶対量が必要だということ。
とにかくがんばって大量に詰め込んでいただきたい。
で、もう一つの基本中の基本は、『分かりたい病』との闘いです。

人には、何かを理解して納得したいという強い欲があるらしく、
オレはそれを勝手に『分かりたい病』と呼んでいます。
だってそれはしょうがないよね。
学校で習ってきたのは、なんとかして正解を出す方法だったんだもん。そうやっていつの間にか、どうしても答えを知りたい、知らなければイケナイというのが刷り込まれて、立派な強迫観念になってしまったんですね。
『分かりたい病』の初期症状は、「知ったかぶり」です。
前述の診察室の会話など、自分の少ない知識で勝手に判断してしまったり、一度か二度会ったことがあるくらいで、スッゲーよく知ってる友達になってしまったり、評判のレストランに、テレビで見ただけで、さも行ったことがあるように批評したり、雑誌で新作ゲームの紹介を読んだだけで、クソゲー呼ばわりしたりと、愚かな「知ったかぶり」は、世の中に蔓延してます。
その「知ったかぶり」が、重症になると「分かりたい病」になってしまうんです。自分で賢いと思ってる人のほとんどがこの病気にかかってます。(ホントに賢い人は、自分がバカだということをちゃんと知ってるんですね、余談です)
「分かりたい病」に冒された人はですね、とにかくやたらと人に相談するからすぐに判別できます。
何かうまくいかない事があると、すぐに友達やら先輩やら彼氏やら家族やらFBやらTwやらと、いろんな人に相談して、手っ取り早く正解を聞き出そうとする。
要するに
自分で考えることを完全に拒否してしまう非常に危険な症状です。
自分で考えないクセに、人の答えがうまくいかなかったら、その人のせいにして責めてくる。こうなってしまうとタチが悪くて手に負えない。

またまた余談だけど、
いろんな人に相談するな!
相談するなら、信頼してて尊敬できるたった一人に聞けっ!


いろんな人に相談する人は、いろんな答えを聞き出すけど、最後はその中から自分の判断で答えを選ぶだけ。だから、必ず大失敗する。
当然ですね、自分の考えがダメだから、うまくいかないのに、せっかくの正解かもしれない答えをまたダメな自分の考えで選んでるんだから、当然うまくいかないこと決定!ですねぇ。
遠回りのようでも、一番早い方法は、とりあえずの師匠を決めて(ここ大事!手本になる人間をとりあえず設定するってこと)自分のすべての価値観を捨て去り、その人の言うことだけ聞いて素直に実行するんです。
とりあえずの期間だけで良いです。ダメだったらその後に次の人に変えましょう。それを続けていくと何が正しいのか間違ってるのかが、だんだんと明確になってくる。そうです、ご存じの学習機能ってやつですね。
余談でした。

「分かりたい病」を断固として拒否しましょう!
人間は、脳の前頭葉というところで考えてて、何かを理解して納得してしまうと(困ったことに「分かりたい病」だから、無理矢理自分に都合の良い答えを出してしまうケースが多い)後頭葉にある分かっちゃった引き出しに仕舞い込まれてしまい、なかなか出てこなくなってしまいます。アイディアに正解なんて無いんだし、分かっちゃったら脳内の思考が停止してしまう。
これはかなりやっかいで、かなりもったいないことです。
前回もお話ししたことと同じですね。
グダグダ言い訳するなっ!思い切って捨ててしまえっ!

ちょっと想像してみてください。
ミステリーを読んでて、犯人が分かる直前に読むのを止める。
モヤモヤしてイラッとしてキーッとなるけど、心を鬼にして我慢する。
それを10冊ほど続ける。
頭の中が推理と混乱と倒錯と妄想でグチャグチャになってしまう。
これで、最高のコンディションの出来上がり!
アイディアが出るのは、そんな状態なんです。

何となくのイメージだけをあいまいなまま、いい加減なまま放置する。情報と知識の放置プレイ!
これがいい加減な学習の一番大切なポイントなのです。

脱線しまくりのコラムでございますが、次回は、いい加減な読書法をちょびっと紹介します。

グ スーヨン(具秀然 gu suyeon) プロフィール
1961年、山口県下関出身の在日韓国人二世。
CMディレクターとして多くの話題作を手掛け、注目を集める。
1994年にGOO TV COMPANY ltd.設立。その才能は多岐に渡り、作詞家としての活動をはじめ、2001年には初の小説「ハードロマンチッカー」を刊行。小説家としても高い評価を得る。
2002年に2冊目となる小説「偶然にも最悪な少年」刊行。
ACC最高賞、ロンドンクリエイティブアワード他、受賞多数


グさんが手掛ける話題のタクシーCMをCheck!
『グとハナはおともだち』
【CM作品】
・ケビン・コスナーのサントリーモルツ
・永瀬正敏の資生堂メンズスタイリングムース
・「脱いでもすごいんです」のTBC
・「パソコンできない人は亡びる」COMPAQ
・ジャン・レノのHONDAオルティア
・内藤剛士の「だって8時間だもん」SONYハンディカム
・ウルフルズの資生堂GERAIDOから堂本剛の資生堂GERAIDO
・鼻血を出した金城武のライフカード
・菅野美穂の「なにのもっかなぁ」サントリービタミンウォーター
・「ピンキリ」優香と加藤君のカーセンサー
・ひろみ郷の雪国まいたけ
・「あきらめましょう」を歌う華原朋美、伊藤蘭のポッカ
・金城武のLYCOS
・柳沢慎吾のピザーラ
・福山雅治のダイナブック
他、IBMのe-business、缶コーヒーのジョージア、ヤクルトジョア、ポラロイド、日本火災、DDIセルラー、うまかっちゃん、関西J-phone、九州J-phone、所ジョージのラビット、佐川急便、篠原凉子の「やばっグッときた」ORIXカード
など、お茶の間を騒然とさせる話題作多数。


【出演番組】
1995年:テレビ朝日の「えびす温泉」では、レギュラー審査員。
1998年:テレビ朝日ドキュメント「21世紀への伝言」で、現在活躍する在日韓国人クリエイターとして出演。
1999年:TBSの「情熱大陸」で、自身をドキュメントされた。
2010年:タクシーちゃんねる「グとハナはおともだち」
2013年:ベイFMレギュラー番組「接続したくない人たち」毎週月曜25時~


【手がけた作】
・内田有紀「baby's growing up」MTV
・槙原敬之「SPY」「どうしようもない僕に天使が降りてきた」MTV
・チャー「SMOKY」MTV
・ウルフルズ「まかせなさい」MTV
・内田有紀のアルバム「愛のバカ」「nakitakunalu」プロデュース
・ポッカのCMソング「あきらめましょう」や田原俊彦、林明日香、ラグフェアなどの作詞を手がける。

2001年3月:初の小説「ハード・ロマンチッカー」刊行
2002年6月:「偶然にも最悪な少年」刊行
2003年9月:初監督映画、「偶然にも最悪な少年」全国東映系ロードショー。主演 市原隼人、中島美嘉主演
2005年:韓国プチョン国際ファンタスティック映画祭に審査員として招かれる。
2007年5月:映画「プルコギ」全国公開。主演 松田龍平、山田優
2010年1月:テレビ東京「ジロチョー清水の次郎長維新伝」監督
2011年11月:映画「ハードロマンチッカー」全国公開。主演 松田翔太


【2015年公開予定のグスーヨン監督映画が現在企画進行中】
プルコギ 偶然にも最悪な少年 ハードロマンチッカー 偶然にも最悪な少年

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