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23年ぶり奇跡のVへ突っ走る! 魔の交流戦広島カープVSパ・リーグ6球団

[週刊大衆06月02日号]

「今年、優勝する確率ですか?8割、いや9割です!コレ、本気です!!」
こう興奮気味に語るのは、広島県出身で"カープ芸人"としても知られるお笑いコンビ『ザ・ギース』の尾関高文氏。

「なにしろ、山本浩二監督が広島市民球場で胴上げされて以来、ファン23年越しの悲願ですからね」(前同)

昨季の終盤、猛烈に追い上げて16年ぶりのAクラス入りを果たし、クライマックス・シリーズに出場。
惜しくも巨人に敗れ、2位に終わったものの、今年こそはと開幕前から優勝候補の一角に挙げられていた。

そして今季開幕。
その期待を超える快進撃は、読者諸兄もすでにご存じだろう。
5月15日現在、10を超える貯金を積み重ねて首位を独走している。

元カープの投手でメジャーリーガーとしても活躍した野球解説者・高橋健氏は好調の要因について、「まずは安定した投手力」を挙げる。昨年まではマエケンこと前田健太(26)、バリントン(33)、2011年ドラフト1位の野村祐輔(24)の3本柱が中心だった。

「祐輔が二軍落ちしましたが、ドラ1ルーキー・大瀬良大地(22)がカバーし、新3本柱と言ってもいい布陣となりました」(前同)

加えて、7年目の左腕・篠田純平(29)も2年ぶりの勝ち星を挙げて復活し、ドラフト2位ルーキーの九里亜蓮(くりあれん)(22)がローテーションの一角に加わりつつある。

阪神OBの野球評論家・江本孟紀氏も、今年のカープには脱帽している。
「セ・リーグの各チームは4番手の先発投手を誰にするかで首脳陣が頭を抱えていますからね。これだけの布陣を揃えているカープが羨ましい限りです」

充実した先発陣に加え、中継ぎ、リリーフはリーグ一を誇る強力な布陣だ。
ライバル巨人、阪神の勝利の方程式が崩れるなか、中田廉(れん)(23)、永川勝浩(33)、一岡竜司(23)の中継ぎ陣が安定した活躍を見せ、抑えのミコライオ(33=現在は左足痛で登録抹消中)につなぐ必勝パターン。

中田、一岡の防御率は0点台で、特に一岡はいまだ0・00だ(以下、数字や順位はすべて5月15日現在)。

この一岡、FAで巨人入りした大竹寛(かん)投手(30)の人的補償で獲得した選手だ。
「リリーフ陣では一岡の存在が大きいですね。巨人時代はチームに溶け込めなかったらしく、カープに来てからは同世代の選手も多くて、ようやく自分の居場所を与えられたと話してくれています」(前出・高橋氏)

一方の攻撃面でも、課題だった得点力がアップした。
「昨季は無死でも点が取れなかったのに、今季は2死から簡単に点が取れる。その理由は2-3-4番の流れがいいからです。2番・菊池涼介(よしひろ)(24)と3番・丸佳浩(25)は、ともに走力があって盗塁王を狙えます。4番・エルドレッド(33)に対する他チームの攻めは昨季と変わりないが、菊池と丸の足を警戒して失投が多くなっている。それがエルドレッドの高打率につながっているんです」(前同)

そんな絶好調のカープが今、最大の試練を迎えようとしている。
そう、"鬼門"である交流戦だ。

カープは昨年まで4年連続で負け越しするなど、パ・リーグのチームとの対戦を苦手としてきた。

たとえば11年のシーズン。
同年は今季と同じく開幕ダッシュに成功し、交流戦の前まで貯金「3」で2位につけていた。

だが――。
「チーム状況も今季と酷似しています。投手陣が安定し、廣瀬純(35)が3割台後半の高打率を引っさげて交流戦を迎えるなど、攻撃面でも充実していました。ところが、交流戦を6勝12敗1分けと大きく負け越し、シーズンの順位も5位に沈んでしまいました……」(スポーツ紙カープ担当記者)

前出・江本氏も、こんな指摘をする。
「カープは今がベストの状態。いったん負け始めると、ズルズルいく可能性があります。その意味では、この交流戦がカープにとって正念場になりそう」

つまり"奇跡の23年ぶりV"は、20日からスタートする交流戦の戦い方にかかっていると言えるのだ。

「カープは初戦にヤフオクドーム(福岡)でパの首位ソフトバンクと、23日からほっともっと神戸で2位のオリックスとぶつかる。いきなり手ごわい相手です。ローテの関係で、交流戦初戦は左腕の篠田が投げる可能性が高い。確かに投手力が安定しているカープですが、先発陣の中でも4番手、5番手の"裏ローテ"の投手で、強力打線を誇るソフトバンクに勝てるかどうか不安が残ります。今年のオープン戦では、カープの投手陣が打ち込まれていますからね」(前出・カープ担当記者)

ソフトバンクのチーム打率は12球団トップ。
本塁打でも、松田宣浩(31)が11本で全体3位。
日本人ではトップに位置している。

「他にも内川聖一(31)が8本で5位、8位に5本塁打の柳田悠岐(ゆうき)(25)がランクイン。特に、この柳田はパンチ力があり、将来の4番候補なんですが、広島出身で実は熱烈なカープファン。マツダスタジアム開催となれば、親類や友人が多く訪れるため燃えるはずです」(ソフトバンク関係者)

一方、投手陣の要注意人物は、現在パのセーブ王の守護神・サファテ(33)だ。
「サファテはもともとカープの守護神でしたが、ミコライオにその地位を奪われ、12年オフに西武へ。今年からソフトバンクに合流し、ここまで13セーブ、防御率0・46と完璧。サファテとバッテリーを組んでいたキャッチャーの石原慶幸(34)がソフトバンク攻略のキーマンでしょう」(広島の地元局スポーツ担当)

投打の充実ぶりは、どちらも甲乙付け難し。
力は五分の白熱戦が予想される。


エルドレッドと野村監督の絆

続くパ・リーグ2位のオリックス戦では、互いの投手力勝負となりそうだ。

開幕から7連勝で負け知らずの西勇輝投手(23)との対戦はローテの関係でないと思われるが、もう一人の看板ピッチャー・金子千尋投手(30)と前田か大瀬良が投げ合うと見られている。

ここは球界のエース・マエケンが金子を超える投球を見せての完封劇を期待したい。
「やはり、初めのソフトバンク、オリックス戦をどう乗り切るか。それがポイントになるでしょうね」(前出・高橋氏)

好調な上位2チーム以外とは、どんな戦いとなるのか。
江本氏は、まず"投手の攻略"を挙げる。

「カープ打線が好調とはいえ、先発陣が調子を落としているセ・リーグの各チームとパ・リーグでは違う。チーム力が低下している西武を除き、5球団の投手をいかに打つかでしょう」

そうなると、やはり主砲・エルドレッドの出来が勝敗を左右しそうだ。
この不動の4番打者とカープの野村謙二郎監督(47)、実は固い絆で結ばれている。

「ブラッド(=エルドレッド)は野村監督を、下の名前の謙二郎からとって、"ケニー"と呼んでいます。昨季、松田オーナーがブラッドのクビを切ろうとしたんですが、野村監督ら現場が"アイツは絶対活躍します!"と守った経緯があるんです」(カープ球団関係者)
実際、エルドレッドは"ケニーのために俺は頑張る"と口にするほどだとか。
「ブラッドは外国人選手には珍しく、すごく真面目で練習熱心。絶好調の今も早出の打撃練習を欠かさない。チームのためにという自己犠牲の気持ちが強く、チームメイトからの信頼も厚いんです」(前同)

投打の戦力が整わない西武と、涌井秀章(27)や成瀬善久(28)ら先発陣が不調のロッテは、このエルドレッドや、もう一人の助っ人・キラ(30)、勝負強い打撃を連発している左バッターの松山竜平(28)ら打線の活躍で攻略の可能性大だ。

楽天戦は、エースの則本昴大(たかひろ)投手(23)との対決に注目しておきたい。
「昨季の交流戦で8回を1点に抑えられていますからね。今年は調子を落としてはいるが、彼にいい投球をさせると楽天を活気づけてしまう。若い則本には、丸や菊池らの機動力を使った揺さぶりが有効です」(同)

最後に、興味深いカードになりそうなのが日ハム戦。
「今季の交流戦ルールとしてDH制はセ・リーグのホーム球場でのみ使われます。つまり本拠地・札幌ドームで大谷翔平(19)が投手として打席に入るわけです。大谷が先発して投げ、かつ、打線の中軸を打つ"リアル二刀流"が見られる。大谷が中6日のままならば、20日の中日戦に続き、6月3日のカープ戦でも実現するかもしれません」(同)

"二刀流"を打ち崩し、さらに、どう抑えるかが勝負のカギとなりそうだ。


活躍しても謙虚な男・中田廉

前出・尾関氏も、今年の交流戦には大いに期待を寄せている。

「今年のカープならば、交流戦は全体の3、4位くらい、セ・リーグの中では1位の成績で勝ち越せると思いますよ!注目している選手は、今年、マエケンと自主トレをして大化けした中田廉投手です。中田投手とは個人的にやりとりがあるんですが、試合でいい働きをしたとき"ナイスピッチ!"とボクが伝えても、"いえいえ、クズが開き直って投げているだけですから"と、とにかく謙虚なんです。パのチーム相手にもビシビシあの活きのいいストレートを投げ込んでほしいですね!」

熱狂的なカープファンである尾関氏だけに、今年は交流戦を前に妙に感情が昂っている様子。
「ここのところ、カープのことを考えていたら、ふいに涙が出そうになるんです。菊池選手の全力のファインプレーなんか見ると"菊池があんなに頑張っているのに、俺は何やっているんだ!!"って自分を叱りたくなる。プロに入って努力で力をつけた選手が全力で戦う。なんて素晴らしいチームなんでしょうか……すいません、また涙が……」(前同)

その涙が秋には歓喜の涙と変わるのか。
ファンの思いを乗せ、交流戦の火ぶたが切って落とされる。

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