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第5回 宮川一朗太 気になるあのひとのプライベート覗き見!『おとなの自由時間』

“茶道”が教えてくれる思いやりの心と奥深い”漢字”の世界への興味に学びの楽しさを実感!


宮川

近年のヒットドラマには欠かせない存在感と活躍ぶりで話題の宮川さん。
今日は、そんなお忙しい毎日のなかどんな余暇をお過ごしなのか、ぜひお伺いしたいと思います!

今回はテーマが「おとなの自由時間」ということですよね。まだ他ではあまりお話していないのですが、プライベートでの”ハマりもの”がふたつありまして、まず一つ目は「茶道」なんです。まだ初めてから3年目ということで、基礎から学んでいる最中なのですが、このところやっと、お客様の前でお点前も出来るようになって、ますます楽しめるようになってきました。

最初は、茶道に通っている友だちに「面白いから一度見に来てごらんよ」と誘われたのがきっかけ。多少は興味もありましたもので、軽い気持ちで参加してみたんです。
そうしたら!! ものすっごく贅沢な時間がそこに流れていたわけです!
お茶を一服点てて片付けるまでの間にかかる時間はだいたい20分くらいですが、席主さん(茶会を催した人)は、そのすべての時間を客である私のために使ってくださるわけです。
お茶が点つまでの間、静かで清んだ空気の中、畳の和室で庭を眺めたり床の間のものを眺めたりしながら待っている10分間の静かなひととき。普段バタバタしていたら10分なんてあっという間ですが、その贅沢な時間はすごく濃密なんです。
しかも頂くお茶は非常においしくて、しかも身体にもよくて!

中でも、何より素晴らしいと思ったのが”作法”なんですね。
お恥ずかしい話ですが、僕はそれまで正しい襖の開け方、閉め方、畳の歩き方、全然わかっていなかったんです。これでも時代劇などもやってきましたから、正しい所作を知ってからは「こんなことも知らずに時代劇を演じていたのか!?」と反省することしきりでしたね。部屋に入るときは右足から、出るときは左足から、という決まりだったり、畳一畳は四歩で歩く、他にもさまざまな決まり事があるんですが、それは無駄を排し、動きの美しさを際立たせる動きでもあるんです。不思議と全く堅苦しい、という気持ちにはなりませんでしたね。その作法の美しさに、ただもう感動してしまったんです。

円を描くような美しい身体の動き、宇宙を包み込むような悠然とした動き。そういったすべての動きにつながっているのは、いかに相手を大事に扱うかという思いやりの気持ちなんです。いかにお客様が気持ち良く過ごして頂けるかを一番に考える。お湯の温度、注ぎ方、しなやかな腕の動きや速度に心を配るのは、お客様に飲んでいただくお茶をおいしく点てるため。これがおもてなしの心なんですね。

そのおもてなしの心こそがお茶の道なんだ、と気が付いたとき、40歳過ぎまでそんな素晴らしい日本の心を知らないで生きてきたんだなー、という衝撃で、雷に打たれたような気持になりました。そこで初めて、”道”とつくもの、長い歴史の中で培われてきた作法の重みに気づき、日本人だったら”道”とつくもののどれかひとつは嗜んだほうがいい、というのが僕の持論になったんです。

宮川さんが茶道に強く惹かれた茶道の”おもてなしの心”、具体的にはどんな作法から感じられるものなのでしょうか?

作法を覚えることも大事なんですが、その作法の型の根底にあるのが”相手に対する思いやり・もてなしの心”なんですね。事細かな作法も実はそのために練り上げられたものなんです。例えば、差し出された茶器ひとつとっても、お客様が「どんな柄なんだろう」と楽しみにしていらっしゃる、その心に応えるために最初から正面ではお出ししないんです。絵柄がまだ見えていない、ということで期待感が高まりますよね。お客様は、お茶を差し出された段階でゆっくりと茶器を回して正面の絵柄を拝見する。そこで初めて、自分のために選んでくれた柄を見ることによって席主のおもてなしの心を感じるんですね。
お客様はお客様で、正面から飲むのは失礼、という気持ちから正面の絵柄を外すように回して飲む。まさにお互いの相手に対する礼儀のやりとり、思いやりの世界なわけです。
これはすごく日本的なこと。日本人でよかった~!と心底思える瞬間ですね。

なるほど! 私も中高部の頃は茶道部に所属していましたが、そんなに深い部分を理解していたかというと甚だ疑問です。お菓子おいしい♪っていう思い出がほとんどです(笑)

また茶席で出されるお茶菓子がおいしいんですよね~! お濃茶にあわせる重めの和菓子もおいしいですし、お薄にあわせる干菓子もね。お菓子の素材や柄ひとつとっても、おもてなしする方のセンスを感じて楽しかったり、新年の初釜で食べる特別な季節のお菓子もあったり。掛け軸にかける書、活ける花と花器、すべてがその茶席の世界観を形づくるひとつの小宇宙であり、すべてに意味があるんですね。その茶席で使う茶道具やお菓子、調度品などは、招待主である”席主”が季節や会の趣旨にあわせて自ら選ぶのですが、その茶席に招待されたお客様である”正客”はそれを共有し、一緒にひとつの世界を形づくるんです。
席主が正客のために選んだすべて、至る所に日本独自の美学であるところの”真・行・草”(※)があるわけです。その意味を学び、かみしめながらその贅沢な空間で心の静まる時間を過ごさせて頂くのが、まさに僕の至福のひとときなんです。

※書道における書体の類型に由来し、茶道などでも用いられる美意識の表現。格式が高く整った真、その対極に位置する破格の草、両者の中間に位置する行、に分かれる。

だからこそ、お客様のほうにも求められるものがある。僕のように始めて3年くらいではなかなかわからないことも多いんですが、茶杓ひとつとってみても、奥深い歴史と価値があるんです。例えば、千利休が使っていた茶杓ですと、マンションが買えるような価格だとか。いま練習で使わせていただいているものでも数十万~数百万、という価値のあるものもあります。僕がいま通っている教室の先生が御寺の住職さんと奥様ということもあり、茶器もお釜も格式のあるいいものだなー、と思うものが多いですね。
あんまり高価なものを使っている!と思うと緊張感もハンパじゃないので、知らぬが仏っていうところもあるんですけどね(笑)

茶杓と言えば、茶席での”問答”もすごく勉強になるんです
「お茶杓のお作は?」(つくられた方はどなたですか?)という質問に続いて「ご銘は?」と聞かれるんですが、銘というのは、お茶を点てる人がその日、茶杓につける名前のこと。俳句における季語の様なもので、その季節に合わせて風情のある名前をつけるんです。
5月でお薄をお出しするならば、”青葉”、”岩清水”、”清流”などという名前がふさわしいしだろうし、お濃茶の場合のご銘は季節というよりはもう少し人生を語るような重厚感のあるものになってくる。例えば”一期一会”ですとかね。
いくつか用意していかないと前の人とかぶっちゃったりとかありますからね。
そういったことで知識が深まるのがまた楽しいんです。

みなさんでつくりあげる世界観、というのは演技の世界にも通ずるものがあるでしょうね。「ルーズヴェルト・ゲーム」で演じられた銀行支店長の役は、本当に、“嫌な人"で、どうしようかと思っちゃいました(笑)

ありがとうございます(笑)。
徹底的に嫌な人物を演じることで視ている方に嫌悪感を催させて頂いておいて、その人物の悪が暴かれる、ということで最後に爽快感を味わってもらう、というような役柄でしたので、とにかく自分が見て嫌だろうな、という人物イメージで演じました(笑)。
憎々しい目の動き、唇のゆがませ方…、などなど、茶席で学んだ品のある所作とは真逆の動きを見せるよう心がけましたね。人が嫌に感じない、というのはそれぞれがお互いの世界を尊重することであると思うんです。
じゃ、”嫌な奴”ってどんな人か。
人がまだ話しているときに、そんなことはお構いなしにズケズケと口を挟んで反論する。
相手の世界を尊重することと真逆の動きですよね。お茶の世界はまさに相手を尊重し、思いやる世界。歩き方なんかも、宙からピンとつられているような礼儀正しく品格のある歩き方。ものを食べるときの手の動きひとつとっても”上品な所作”を理解することによって、下品な人物であるということを表現したい場合はその真逆を演じれば粗野な雰囲気が出せますしね。茶道は僕の最近の演技の所作に繋がっているかと思います(笑)。

なるほど。限りなく深く深く極めることが出来る世界、まだまだ奥が深そうですね。

そうなんです。茶席では、他にも様々なことが学べるんですね。
まったく違う仕事をしている人たちがその場所に集まって、”お茶”というものを通してひとつの空間をつくるわけですから、人間観察の場としても素晴らしく役にたちますし、ほとんどの方が僕よりも先輩なので、教えてもらえることもたくさんあります。
この年齢になって1から学ぶ、という素晴らしさと楽しさを実感してますね。

お茶の世界は、一歩茶室に入ったら”意味”だらけなんです。意味のないものはなくて、そういったことを学びながら過ごす時間は、芝居とはまったく別の緊張感のある至福の時間ですね。芝居の場合は、ある程度その緊張感を楽しんでしまおう、というふうにも思えるのですが(笑)。
お客様の前で初めてお茶を立てたときの頭のてっぺんから足の先まで緊張する、というような感覚は普段の生活ではなかなか味わえないですし、何百年も続いてきた”道”にふれている、という深い喜びにつながっています。
本当に心が洗われてリフレッシュできるので、日ごろ仕事で慌ただしく、心身ともに疲れているなー、という男性の方にこそおススメです。あ、それに茶道教室には美しい女性も多いですしね(笑)。なんせ、所作の美しい人は3割増しで美女に見えますから。

お話を伺っているだけでも茶道の深い世界に引き込まれそうですね。ところで、もう一つ余暇の過ごし方に関してもぜひお話を伺いたいのですが、どんなことにハマっていらっしゃるのでしょうか?

はい、もうひとつは、「漢字」なんです。母親が漢字検定の2級を取得したもので、それに触発されて、自分も1階級だけ上げた準1級くらいのところを目指して受けてみようかな、と思ったのがきっかけです。ところが、準1級の参考書を買ってきて、いざ開いてみたら、「え!? こんな漢字あったの?」というくらいのレベルの漢字がズラっと並んでたんですよ!もちろん、中には簡単な漢字もありましたが、ほとんどが難易度の高い漢字ばかり!

漢字検定試験って、年に3回くらいしか受けるチャンスはないんですが、200点満点中の160点取れれば合格なんです。それで一生懸命自分なりに頑張ってみたものの、初回は156点で不合格。あとちょっとだったんでサービスしてくれないかなー、なんて思ったんですが、「不合格」、っていう通知はがきが1枚届いただけでしたねー(笑)。それが悔しくて、もちろん再挑戦しました。家で試した試験問題では180点くらいの成績を取れていたのでイケるかなーと思っていたのですが、またもや154点!しかも前回よりちょっと下がっちゃったんですよ! 
これはもう後には引けないと思って3回目も受けたのですが、まさかのインフルエンザでまたもや不合格!
それで、もう縁がないんだ、と思って1年くらい遠ざかっちゃってたんですが、さらに1年くらいたってから、ふんどしを締めなおして受けてみたんです。
そしたらまた150点代で合格ならず!
そのときも家では合格点取れてたんですが、試験会場に行くとドキドキしちゃうみたいで、ケアレスミスがいっぱいなんですよ…。芝居以外は本番に弱いんです(笑)
それで、またもや必死で勉強して、ついに次の5回目でやーっと合格したんです。長かったな~!
我ながら「準1級取るのにどれだけかかってるんだよ~!」と思いましたね。
まあ、でもその長きにわたった勉強期間に、漢字の世界の奥深さというものを学びました。
台本と教科書交互ににらめっこして、というハードな時期もあったんですが、本当に面白かったからこそ、まったく苦にはならなかったですね。

お仕事も忙しいなか、大変な努力をされてつかみとった合格だったんですね!そこまで宮川さんを夢中にさせた“漢字の面白さ”って、どんなところにあるんでしょうか?

通常学校で習う常用漢字は1500字なんですが、準1級で学ばなければいけないのがおよそ3000字。1級になると7000字くらいになっちゃうんです。大人でも知らないような漢字だらけなんですが、中でも四字熟語は本当に面白いんですよ。
例えば、【沈魚落雁(ちんぎょらくがん)】っていう言葉がありまして、これは絶世の美女っていうことなんです。その人の美しさに魚も沈むし雁も落ちてしまう、っていう意味。
「あー、あなた沈魚落雁ですね!」って言われたら喜ぶところなんですけど、まあほとんどわかってもらえないでしょうね(笑)

そうですよね! なんか珍しい魚って書くほうの珍魚かと思って逆に「変な顔!」って言われてると思っちゃうかもしれないですね!

でしょ(笑)!? 美女っていう意味で言うと【一顧傾城(いっこけいせい)】っていうのも同じで、これはその女性が振り向いただけで城が傾くっていう意味なんです。
それから、【円木警枕(えんぼくけいちん)】、これはどんな意味だと思います?
これは、死にもの狂いで勉強する、っていう意味なんです。
なんでかっていうと、円い木を枕にして勉強する→円いからすぐ頭が落ちちゃう→それでハッとして起きちゃう→寝ている場合じゃない、という警鐘を鳴らす。という意味なんですね。同じ”死にもの狂いで勉強する”、っていう意味でももっと過激なのもあります。
【刺股懸頭(しこけいとう)】といって、眠くなったら太ももを刺してでも、頭を輪っかにかけてでも勉強しろ、という意味。それ、どんな状況!?みたいなね(笑)!

こうして知っていくと面白くて! 特に四文字熟語は、字と意味を同時に覚えられるから楽しいんですよね。昔の人は面白いコト考えるな~と感動しますね。
漢字の世界は、やればやるだけ、学べば学ぶほど面白い! 
おそらく漢字検定1級には1級の漢字をつかった面白い四字熟語が新たに出てくるんだろうなーと思って、チラっと見てみたんです。そしたら、案の定まるで見たこともないような漢字がたくさん出てきてました! 本当に未知の世界ですね。
未知の世界を全部知りたい、っていうこの気持ちが失せなければ、将来的には1級にチャレンジしてみたい気持ちもあります(笑)。

茶道でもそうですが、何かを学んで、深く追求されていくことがお好きなんですね。

そうかもしれないですね。未知の世界に一歩踏み出して入っていくときの感覚が好きなんでしょうね。お茶とか漢字とか、”日本人の心”というようなものって、大人になったいまだからこそ、わかることもあるじゃないですか。
それに、勉強して学ぶことのなかに第二の青春があるんじゃないか、という思いもあるんです。学生時代って「なんで勉強するの?こんなことに何の意味があるの?」って疑問に思っていたけど、今は学ぶことが楽しくて仕方がない。もう一度大学に通いたい、とすら思ってます。

以前、「仁-JIN」という歴史もののドラマで後藤象二郎の役をやらせていただいたんですが、当時って、坂本竜馬なんかもそうですけれど20代後半~30代のやつらが日本という国を動かしてたんですよ。しかも、ものすごくアツい思いを持って。
まあ、今とは寿命が違いますから同じ感覚では言えませんが、負けていられないっていう思いはありますね。そこに歴史を学ぶ楽しさもあると思うんです。
そこで得た知識を可愛い女の子に披露して「すごい!」って顔もされたいですしね(笑)。
まあそれは冗談としても、40代だって50代だって、まだまだ学んで楽しいことってたくさんあると思うんですよ。漢字はわりと孤独な勉強なので、ひとりでやるのが好きな方に向いていると思いますし、茶道はみんなで学べるし、美女もいますよ(笑)!
ぜひ日刊大衆の読者の方にも知ってもらいたい世界ですね。

「モテたい」というところに繋がってくるのが男の方の素敵な可愛らしさですね(笑)。
趣味がない!なんて嘆いている読者のみなさんも、余暇を使って日本の伝統文化に触れてたり、仕事にも活用できそうな漢字の知識を深めてみてはいかがでしょうか?
宮川さん、本日は本当にありがとうございました!


~日刊大衆取材班より~
ATG映画らしいシュールさ全開のホームドラマ「家族ゲーム」の子役で彗星のようにデビューし、着々とキャリアを積み上げてきた俳優、宮川一朗太さん。近年では今季の注目ドラマ「ルーズヴェルト・ゲーム」や昨年度の大HITドラマ「半沢直樹」での怪演の印象が強く、本当にあんなに嫌な人だったらどうしよう(笑)!? と怯えつつ取材に挑むこと1時間。実際は、お名前の通り、朗らかな笑顔が本当に素敵な優しいジェントルマンでした♡ 伝統文化への深い造詣に基づいた知的なトークに触発され、すっかり茶道教室に通う意気込み全開になってしまった取材班、脚を痺れさせて高価な茶器を破壊しないことを祈るばかりです。

宮川 一朗太(みやかわ いちろうた)PROFILE
1966年、東京都新宿区生まれ。1982年に上映された映画『家族ゲーム』の子役オーディションに合格、主人公・沼田茂之役で主演デビューし、日本アカデミー賞優秀新人賞を受賞。以降、ドラマ、映画はもちろん、CMナレーションやマイケル・J・フォックスの出演映画などの日本語吹き替えなど、多方面で活躍している。最近ではドラマ「半沢直樹」「Dr.DMAT」「ルーズヴェルト・ゲーム」や、映画「黒執事」「武士の献立」「るろうに剣心」などへ出演。
公式サイト:Shrine Riverhttp://www008.upp.so-net.ne.jp/ichirota/

~今後の出演情報~
6/1
関西テレビ系列日曜15時「競馬BEAT」

6/6
テレビ東京系列金曜19時58分「マルホの女 保険犯罪調査員」第8話

6/8
フジテレビ系列日曜19時57分「クイズ30~団結せよ!~」

6/10
日本テレビ系列火曜21時「解決!ナイナイアンサー」

6/16
TBS系列月曜21時 月曜ゴールデン「警視庁心理捜査官・明日香4」

フジテレビ系列 毎週日曜19時
「日本語探Qバラエティクイズ!それマジ!?ニッポン」
出題VTRレギュラー出演

第5回 宮川一朗太 気になるあのひとのプライベート覗き見!『おとなの自由時間』

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