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「街ではびこるニセモノ食品」騙しのカラクリ暴露 vol.1

[週刊大衆11月18日号]

一般の青ネギを「九条ねぎ」、単なるざるそばを「信州そば」、安価なバナメイエビを「芝海老」。
加えて、実際は外注なのに"手作り"、あるいは"鮮魚"などなど……そんな"ウソツキメニュー"で客を欺いていた「阪急阪神ホテルズ」(本社・大阪市)に端を発する「偽装問題」が、世を騒がせている。

「これは、より利益を上げるための"確信犯"と思わないわけにはいけません。シェフまでいて、これだけの"偽装"に気づかないわけがないですから。本当に悪質です」
こう感想を洩らすのは、養鶏場などの生産現場からスーパーといった販売現場に至るまで、食品の品質管理に精通する河岸宏和氏。
『スーパーの裏側』(東洋経済新報社)などの著書もあり、「ニセモノ食品」の現場を知るエキスパートだ。

誰もが感じるように、今回の騒動はまさに氷山の一角。
我々が日常的に利用するスーパーや居酒屋などでも、「ニセモノ食品」が横行しているという。
そこで本誌は、実際にどんな偽装行為があるのか、河岸氏の指摘をもとに、庶民を欺く「騙しのカラクリ」を明らかにしていく。

まず、アナタが仕事帰りの夕方、スーパーに行ったと仮定しよう。
まず足を向けたのが出来合いの調理食品が並ぶ弁当・惣菜コーナー。
棚に並べられた、カツ丼が実にうまそうに見える。
「たまにはコッテリとしたカツ丼で一杯やるか……」そう思って手を伸ばしたアナタ、ちょっと待ってほしい。
卵でとじられたその肉厚なトンカツ。
実は惣菜コーナーで売れ残った前日のトンカツを「再加工」して、カツ丼に化けさせている場合があるのだ。

同じく、うな丼は売れ残りの蒲焼きを乗せただけ、刺身の盛り合わせも売れ残った鮮魚各種のサク(板状に切り出した切り身)をスライスしたものであることが往々にしてあるという。

続いて、特売コーナーに足を延ばしてみよう。
ほう、秋の味覚フェアで、サンマが安い。
《朝どれサンマ――刺身にどうぞ!》との添え書きで、新鮮さを強調している。
「1匹買って帰るか……」朝どれ、と聞けば、当然、消費者は「今朝」採れた商品と考える。
だが、その「朝」がいつなのか、考えたことがあるだろうか。
実際は前日、否、前々日のこともよくあるというのだ。
同じような"錯覚"を利用した手口はほかにもある。

近年、よく目にする店舗内で焼きあげるパンコーナー。
温かいパンが食べられるとあって、人気も高い。
「焼きたてかあ。うまそう。買おうか」
我々は"焼きたて"の言葉から、街のパン店同様、早朝から粉を混ぜ、生地をこねて作ったと、つい思ってしまう。
だが、さにあらず。
実際はほとんどがほかで作った冷凍生地を使用し、ただオーブンで焼いているだけという。
これなら、アルバイト店員でも対応可能だ。

また、フルーツは単価が高いため、前述のカツ丼などの惣菜以上に「再加工」が頻繁に行われている。

スイカを例に取ると、わかりやすい。
1.1個で売る→2.そのスイカが割れたら6分の1の扇型に切って売る→3.それでも売れ残ると、最後はサイコロ状にカットして売る……。

いったい、なぜ、こうした「ニセモノ食品」が出回るのか?
「『再加工』は、食品衛生法で禁じられていません。"朝どれ"なども道徳観のレベルの話。一方、賞味期限については肉、魚、野菜、果物、惣菜の5部門は、スーパーが自由に決めていいことになっています。加工品を冷凍する際、一度、賞味期限が設定されますが、スーパーに搬入し解凍・再包装した時点で、再度、製造したと見なされて、新たに賞味・消費期限が設定できるのです」(前出・河岸氏)

たとえば「アジの開き」が5枚398円で安売りされていたとしよう。
格安だが、製造日は当日の日付で、賞味期限はまだ10日も先。
喜んで買ったそのアジの開き、実際は海から獲ったのは2年前と聞いたら、どう感じるだろう。
あくまで、"製造日=スーパーで解凍した日、またはパック詰めした日"に過ぎないことを頭に入れておいてほしい。

もちろん、ここに挙げた例が、すべてのスーパーに当てはまるわけではない。
積極的に消費者に情報を開示している、良心的な店も存在する。
日頃通っているスーパーなどの小売店が信用できるかどうか、アナタの目でチェックしていただきたい。

11月17日公開のvol.2に続く・・・。

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