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サッカーW杯世界がつけた辛口通信簿 日本代表23人の「天国と地獄」

[週刊大衆07月07日号]

優勝候補の大敗や、下馬評を覆す国の躍進。芸術的なゴールに、神がかったGKのセービング。グループリーグも佳境を迎えつつあるブラジルでのW杯に、世界中の目が向けられている。

「かつて、中田英寿が98年フランスW杯の活躍が認められてイタリアに渡ったように、W杯はサッカー選手の"見本市"の側面もあります。36歳という年齢にもかかわらず、存在感を見せつけたコートジボワールのドログバに対して、イタリア・セリエAのユベントスから年俸400万ユーロ(約5億5000万円)の2年契約というオファーが来たのも、その良い例でしょう」(夕刊紙記者)

6月17日、イタリアのサッカー専門サイト『EuropaCalcio』は、セリエAのインテルが、ドイツ・ブンデスリーガのシャルケ所属の日本代表DFあつと内田篤人(26)の獲得に興味を示している、と報じた。

「インテルは、同じく日本代表のDF長友が所属するクラブとしても知られていますが、サイドプレーヤーの戦力不足を補うために内田に興味を示しているようです」(スポーツ紙記者)

報道によれば、内田の移籍金は約700万ユーロ(約9億7000万円)と伝えられる。これは、決して低くはない数字だが、同サイトは「彼のレベルを考えれば、支払って良い金額」と記している。

重要なのは、この記事の出た6月17日という日付が、W杯グループリーグ初戦のコートジボワール戦で日本代表が手痛い敗北を喫してから、わずか2日後のことだというタイミングだ。

「日本国内では、あの敗戦を受け、代表に対する評価が厳しくなっている時期でしたが、向こうの関係者はちゃんと"見るべきところは見ている"ということでしょうね」(サッカー専門誌記者)

日本のほとんどの選手が自分たちのサッカーを見失っていた初戦において、内田は90分間にわたって自分らしいプレーを持続。イタリアのスポーツ新聞コリエレ・デ・スポルトは、そんな内田に両チーム最高点タイの高評価を与えた。

2月に右太腿裏を負傷した影響で実戦から遠ざかり、W杯直前の親善試合でもフル出場できなかった内田だが、本番で本領を発揮したというわけだ。

「つまり、チームの勝敗とは別に、W杯という舞台をきっかけに、選手としてさらなる飛躍となる"天国"行きの切符を得る者もいれば、低評価によって契約が切れたり、希望の移籍が叶わない、"地獄"行きとなってしまうケースもあるというわけです」(前同)

世界が評価する内田以上の存在感を見せつけたのが、エースの本田圭佑(28)。

「コートジボワール戦での、あのDFをかわしながら体をひねって繰り出した左足からの高速シュートは、実に本田らしいものでした。

あのゴールで、本田は自らの実力と健在ぶりを世界にアピールしたと言えます」(民放の現地特派員)

今年初め、ロシアのCSKAモスクワからセリエAのACミランへ移籍した本田だが、足首のケガの影響などで出場機会が激減。結果、地元専門誌の〈セリエAのワーストMF〉に選出されるなど、その評価はW杯を前に地に落ちていた。

「ベンチを温めることが多くなっていた本田にとって、あの左足一閃のファイン・ゴールは自らへの低評価を引っくり返し、"地獄"から抜け出す値千金の一蹴りとなったはずです」(前同)

その本田のゴールをアシストした長友佑都(27)への評価も高い。

「4年前のW杯南アフリカ大会で、エースキラーとして世界にその名を知らしめた長友は、大会後、イタリアのチェゼーナに移籍。その後、名門インテルへの移籍を実現させ、世界有数のサイドバックとして活躍中。今まさに充実した"天国"を満喫している」(前出・サッカー専門誌記者)

長友には、スペインの強豪バルセロナとイングランドのマンチェスター・ユナイテッド(マンU)が関心を示している、との噂も。

「バルセロナは、左右のサイドバックをこなせる長友に対して、移籍金1400万ユーロ(約19億4000万円)でのオファーを検討中と言われています」(サッカーライター)

とはいえ、長友はチームに馴染んでおり、チームメイトからも愛されている。

「5年契約もまだ2年残っていますし、移籍する可能性は低いでしょう」(前同)


"天国"の中身は人それぞれ

長友のように、W杯後の海外移籍が確実視されているのが、現在、Jリーグのセレッソ大阪に所属するFWの柿谷曜一朗(24)だ。

「移籍先の最有力候補はスイスリーグ史上初の5連覇を達成し、来季の欧州チャンピオンズリーグの出場権を獲得したスイスのバーゼル。もうひとつの有力候補はセリエAのフィオレンティーナ。柿谷自身が、どちらを選ぶか注目です」(前出・スポーツ紙記者)

彼もまた、"天国"行きの切符を手にし始めているというわけだ。

また、内田、本田に続いて高い評価を受けているのが、代表キャプテンの長谷部誠(30)。長谷部はW杯後、ブンデスリーガのニュルンベルクから同・フランクフルトへの移籍が決まっている。

「1月に痛めた膝を2回にわたり手術した影響で、ベンチを温めることが多かった長谷部だが、今大会での動きを見る限りまったく問題はなし。W杯2大会出場の経験を生かして、もう一花咲かせてほしい」(前同)

ニュルンベルクといえば、もう一人の代表戦士・清武弘嗣(24)の去就も注目されている。ドイツの専門誌は、清武が移籍を希望していることを報じているがW杯後の去就がどうなるかは現時点では不明だ。

また、同じドイツ組でいえば、FWの大迫勇也(24)は、ドイツ1部に復帰が決まった1・FCケルンとの間で3年契約を結び、こちらも着実なステップアップで"天国"行きをつかみつつある。

ザック・ジャパン不動のセンターバック吉田麻也(25)。彼が所属するのはイングランド・プレミアリーグのサウサンプトンだ。

「プレミア移籍当初、吉田に対する評価は最悪だった。.なかなかチームに適応できず、一時は"お粗末で軟弱"とまで酷評され、"地獄"を見たが、その後、守備の要と信頼されるまでに成長。

吉田に対する評価は、W杯の結果がどうであろうが、基本的にはそれほど大きく変わるものではないと思われます」(イギリス在住のスポーツジャーナリスト)

海外で活躍できずに日本に舞い戻った選手が、しかも、一度は日本代表を離れながら返り咲きを果たすというケースは滅多にあるものではない。だが、今回、そうした"サプライズ"を起こして注目されたのが、川崎フロンターレに所属するFW大久保嘉人(32)だ。

「日本代表の最終的な成績がどうであれ、大久保の価値が今回の代表選出で跳ね上がったことだけは確実。個性的なキャラクターの認知度もアップしました。

今後、海外チームからのオファーがあるかどうかはわかりませんが、日本におけるCMギャラが"天国"級に跳ね上がることは確実ですね」(芸能記者)

その一方、今後に暗雲が垂れ込めてきた選手もいる。その筆頭が、マンUに所属するFWの香川真司(25)。

「コートジボワール戦における香川に対する評価は、海外の有力スポーツメディアが軒並み、チーム最低点を付けたほど。これだけの厳しい風当たりは、ある種の期待の裏返しだとしても、マンUで置かれた不安定で"地獄"だった日々を考えると、事態は深刻です。W杯での活躍が、彼の立場を安定に導くきっかけになるはずでしたが…」(前出・夕刊紙記者)

しかし、そのコートジボワール戦に限れば、最も評価を下げたのが、ザッケローニ監督その人であることは、衆目の一致するところだろう。

「選手交代のタイミングや選択が後手後手になったり、短い時間でワントップをコロコロと変更したりと、大混乱。1点を追う終盤になると、大会前に捨てたはずのパワ―プレー(ロングパスを前線に放り込み、ゴールを狙う戦術)に頼ろうとしたり、指揮そのものが支離滅裂。彼の混乱が、初戦敗北の最大要因と言ってもいいでしょう」(スポーツ誌デスク)


日本代表の戦いは終わらない

このW杯を機に日本代表監督を退くと見られるザッケローニ。日本を成長させた監督として世界を驚かせたあと、祖国に凱旋、あるいは中国の代表監督に就任するという噂もあった。

しかし、全世界の注視する試合での錯乱指揮が、すべてをぶち壊しにした。汚名返上のためにも、グループリーグ最終戦となる25日のコロンビア戦では、目の覚めるような指揮官ぶりを見せてほしい。

「前回大会、代表に選出されながら出番のなかった内田や、サポートメンバーとして帯同した香川が、今では中心選手として活躍。今回出場機会のなかったメンバーや惜しくも代表選出を逃した選手の中にも、彼らのような、未来の日本代表を担う希望の星が眠っているはず」(前同)

"天国"と"地獄"は紙一重。戦いは終わらない。

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