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世界を牛耳る男プーチン ロシア大統領「天使の顔」と「悪魔の顔」

[週刊大衆07月07日号]

"世界を牛耳る男"ウラジミール・プーチン露大統領(61)の人気が沸騰中だ。

「先日、モスクワの有名デパートが、プーチン氏を描いたTシャツを売り出したところ、若者が殺到。飛ぶように売れています!」(在モスクワの日本人駐在員)

Tシャツには、迷彩服姿で馬に乗る姿。
はたまた定番(!?)のサングラスをかけて眉間にシワを寄せる姿などなど……。

「ほかにも、(制圧した)クリミア半島でアロハシャツを着てカクテル片手に"クリミアからこんにちは"など、ロシアの若者たちの愛国心をくすぐるデザインばかりです」(前同)

5月初め、ロシアの民間機関が実施した調査では、なんと、プーチン支持率が85・9%(!)。
大統領1期目から通して最高だった2008年9月の88%に迫る勢いなのだ。

「この驚異的な支持率は、国民がプーチン大統領を"知的で有能、経験豊かで決断力があり、魅力的だ"と判断している何よりの証です」(外務省関係者)

実際、00年の大統領就任以降、実質14年間のプーチン政権で、ロシア経済は大きく成長した。

「国内総生産(GDP)は6倍に増大、貧困は半分に減り、平均月収が80ドルから640ドルに増加。黄金時代を築いたとして、不動の名声を得ています」(前同)

この人気を支えるのが、ギャップ。
プーチンには、「天使の顔」と「悪魔の顔」と、まるで逆の人間性が見え隠れしているというのだ。

まず、「悪魔の顔」である。
彼は好戦的で、"侵略すること火の如し"を地で行く、凄まじいまでの紛争好きで有名だ。

「1999年、プーチンが政府議長として政治の表舞台に登場すると同時に"チェチェン紛争(内紛)"が勃発。そこで、彼は慌てず騒がず、即座にロシア連邦軍派遣を決定。テロリストの断罪を公言し、容赦なき徹底的攻撃を開始しました」(全国紙外信部記者)

この時に放った彼の、
「テロリストは、どこまでも追い詰める。便所に追い詰めたら、肥溜めにぶち込んでやる」という啖呵(たんか)に、国家危機に喘いでいたロシア国民は歓喜。

「間髪おかずの行動力と、マフィアも顔負けの迫力で、彼の名は一気に国民の注視の的となりました」(前同)

これ以降、たとえば、ロシアのグルジア侵攻の際には、同国大統領に向け「睾丸を縛って吊し上げてやる」(08年)と、その冷徹な言動にさらなる磨きが。

「以後、シリア内戦、ウクライナ介入と、プーチンの勢いはとどまるところを知りません。両紛争では、オバマ米大統領を手玉に取ってビビらせ、一切の反論を封じる見事なまでの立ち回りを演じて、世界中の指導者たちを唸らせています」(国際紛争ウォッチャー)

ド派手な紛争だけではない。
国内的には、当時、巨大政商としてロシア社会を牛耳っていた新興財閥・オリガルヒをバラバラに解体。

「悪魔」ゆえか、黒い噂も間断なく飛び交い、
「自分に反旗を翻す人物は、徹底弾圧。プーチン氏がロシア政界で辣腕を振るい始めた99年から06年の間だけでも、彼を批判する声を上げていたジャーナリスト128人が死亡、もしくは行方不明となっています」(前出・外務省関係者)

06年には、プーチン大統領を批判して英国に亡命した元FSB(ロシア連邦保安局=前身は旧ソ連諜報機関・KGB)職員が、放射性物質により謎の暗殺死。

また、プーチン批判のパフォーマンスを行った女性パンクロック集団「プッシーライオット」は、有無を言わさず拘留。

「10年には、プーチンの末娘カテリーナさんと韓国人男性の結婚話が流れるや、その男性が行方不明に。当時、娘の恋に怒り狂った彼が仕組んだと、巷では大騒ぎになりました」(前同)

そんな強面なプーチン氏を評し、ロシア国内では、
《「チッ」と舌打ちしただけで、反対派が5人死んだ》
と、まことしやかなジョークまで囁かれる始末。

ただ、一方で、正反対の純真無垢な「天使の顔」を見せているのも事実。
だが、あまりにも度が過ぎ、「しっかし、プーチンって子どもみたいでバカだよな~ぁ」と、大衆酒場の話題にのぼる、親しみやすい人物でもあるのだ。


愛犬"コニーちゃん"に執着

「キャラクターがユニークで面白すぎるんです。たとえば、あるときは獰猛な野生のシベリア熊と対峙。また、あるときは上半身裸で馬に乗り荒野を駆け巡る。昨年など、ロシア製スポーツカーを駆って、シベリア2000キロ走破までやってのけています」(駐日のロシア人商社マン)

そんなマッチョぶりを見せたかと思うや一転、優雅にピアノ演奏を披露。
はたまた、ウオッカ大国ロシアにあって酒には滅法弱く、煙草も吸わない一面も。

「趣味は釣りと乗馬。いたって庶民的です。加えて、大の犬好きなのも有名。その愛犬家ぶりは、半端ではありません」(前出・全国紙外信部記者)

愛犬のラブラドール・コリー"コニーちゃん"への態度は、ほとんど巷の親バカ同然なのだ。
「万一、コニーちゃんが迷子になったらと心配するあまり、副首相に命じてロシアの衛星測位システム"グロナス"のついた受信機を入手。それを首輪にはめ込み、猫可愛がりをしています」(前出・日本人駐在員)

野田前首相を含め、各国首脳から"お近づきの印に"と犬をプレゼントされる始末。
国内の石油メジャー元社長に「犬にしか愛を感じない男」と言われたが……。

そんなことはない!
ちゃんとスケベなオヤジの顔もある。

昨年、ドイツ訪問中のプーチン氏の前に、ウクライナの女性活動家3人がトップレス姿で「独裁者!」と叫び抗議。

「そんな騒動にも、"議論をしたいのなら服を着たほうがいい"と軽く受け流したかに見えました。しかし、その時、同大統領の目は美人活動家のバストに釘づけ。ニヤリとした顔が世界中に配信されました」(前同)

この御仁、ただの、かわいいオッサンでは?

ロシア事情に詳しい国際問題評論家の小関哲哉氏が苦笑しつつ、こう言う。
「これらのお茶目な(!?)エピソードの数々は、KGB出身で、冷酷な性格と見られるのを嫌ったプーチン大統領自身による演出かもしれませんね。たんに"強い指導者"というだけでは、遅かれ早かれ、庶民に飽きられてしまいますから」

すべては、したたかな計算だったのか……。

そのプーチン氏に、今、世界中(日本だけ、かも) で囁かれるジョークがある。

《『ゴルゴ13』の最終回は、プーチン狙撃を依頼された時。その時、ゴルゴ伝説が終わる》――と。

二次元の世界をも戦々恐々とさせるこの男から、目が離せない。

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