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第13回 「吉野家」が居酒屋を併設…新たな激安戦争勃発か!?

2014-07-14

経済ジャーナリスト 須田慎一郎が徹底予想!

今後、外食業界では、これまでに経験したことがないような“ボーダレス化”が進展し、競争がさらに激化していくことになるはずだ。

その予兆ともいえる動きが、牛丼チェーン大手の「吉野家」が店内に居酒屋を併設するという計画を公表したことだ。これまで外食チェーン各社の多くは、多ブランド展開を軸に、マーケットの開拓に動いてきたといっていい。例えば、前述の「吉野家」を展開する吉野家ホールディングス社は「吉野家」以外にも「京樽」、「三崎丸」、「どん」、「はなまる」などを運営している。外食業界の中で“大手”に区分される企業の多くは、これまでこうした多ブランド化を武器に、急ピッチで業容を拡大させてきた経緯がある。

そして、お気づきのことと思うが、ここでいう“多ブランド化”とは、提供する料理のカテゴリーごとにブランドを設定するスタイルだ。つまり、寿司だったら「三崎丸」、讃岐うどんだったら「はなまる」というブランドで展開する営業方法だ。ところが、この多ブランド化による成長戦略も、ここへきて限界に達しつつあるのが実情のようだ。

「確かに吉野家HDの傘下には、居酒屋チェーンはありません。これまでだったら新たなブランドを立ち上げ、マーケットに参入していたはずです。しかし居酒屋マーケットは、外食業界では最も競争が激しく、マーケットそのものも飽和状態に陥っており、新たに参入するというのも相当にリスキーであることは間違いない。そこで、今ある施設を活用しようということになったわけです」(吉野家HD幹部)

もし、吉野家のこうした試みが成功したならば、ライバル各社も雪崩を打ってこの種のスタイル、つまり“ボーダレス化”の営業スタイルを取り始めることになるだろう。

とはいえ、主として居酒屋業態を展開している三光マーケティングフーズ社が「東京チカラめし」という新たなブランドを立ち上げ、牛丼マーケットに殴り込みをかけたが、最終的には惨敗したケースもある。

果たして、吉野家HDの試みは成功するのかどうか。ライバル各社の注目が集まっている。


須田慎一郎(すだ しんいちろう) プロフィール
1961年、東京生まれ
経済ジャーナリスト。日本大学経済学部卒。経済紙の記者を経て、フリー・ジャーナリストに。「夕刊フジ」「週刊ポスト」「週刊新潮」などで執筆活動を続ける傍ら、テレビ朝日「ビートたけしのTVタックル」、読売テレビ「たかじんのそこまで言って委員会」、テレビ大阪「たかじん NO マネー」、ニッポン放送「あさラジ」他、テレビ、ラジオの報道番組等で活躍中。 また、平成19年から24年まで、内閣府、多重債務者対策本部有識者会議委員を務める。政界、官界、財界での豊富な人脈を基に、数々のスクープを連発している。

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