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第16回 目で見てるものは、すべてウソっぱち! なぜって? だってさ、見てる人が無能だから~

2014-07-23

天才CMプランナー グ スーヨンが教える「いいかげん学習法」

山の中のコンビニに、
三人の少年がたむろってました。

「これさ、新作のゲームなんだよ」
「これは、新発売の身体にいいお茶」
「閉店する直前に来ると、おにぎりとかがさ、けっこう割引してるんだぜ」
三人は、コンビニについて、いろいろなことをよく知っていました。

「アイスを買って海に行こうよ」
一人が言いました。
「いいよ、でもボクは、海を見たことがないんだ」
「黙ってたけど、実は、ボクも海を見たことがないんだ」
「本当かい? それはなんて残念なんだ、それじゃ今から三人で海を見に行こう」
そうして、三人は海へ向かいました。

「あ、あそこに見えるのが、海じゃないのか?」
「違うよ、あれは湖だよ」
しばらく歩いていると、また一人が言いました。
「今度こそ、あれが海に違いない!」
「違う違う、あれは、川だよ」

それから更に何時間も歩いて、やっと三人は海の見える小高い丘の上に到着しました。
「ほら、これが海だよ」
「へぇ~、海って白い泡みたいなんだね」
浜辺に寄せてきては、白い泡となりサーッと消える波を見て、一人が言いました。
「違うよ、あれは波っていうんだよ」
「それじゃ、あそこに浮かんでるのが海なのかい?」
一人が、沖に浮かぶカヌーを指差して聞きました。
「違う違う、あれはってカヌーいうんだよ」
「だとすると、どれが海なんだい?」
海を見たことのない二人が聞きました。

「ここから見える全部が海なんだよ」
「どこからどこまで?」
「見えてる全部だよ」
「全部ってぜんぶ?」
「見て分からんヤツには、言うても分からん」

三人は、丘の上でコンビニで買ったアイスを食べました。
「山で食べても海で食べても、アイスの味は変わらないね」
「つまんないから、山のコンビニに帰ろう」
「そうだね」

というお話をぶちかましてみました。

知識がないと、見てるものがまったく違うものとして見える!
または、同じ場所でも、人によってまったく見てるものが違う(もともと価値観が違ってるから)
というお話ですね。


仕事をしてても、遊んでても、いつもこんなことばかりが起こってるのに、気がついてるかな~?

その「違い」こそが、アイディアの種なんです!

先週まで、いい加減な読書を説明して、簡単なアイディアの出し方、組み合わせ方をやってきました。
これから、やっかいな映画鑑賞(いろんな映像表現を含む)に進むんだけど、
忘れちゃイケナイのが、
「楽しむために観るんじゃない、勉強のために観る」ですね。
なんたって、映画は面白いんだもん!ついつい観ちゃうだよね~
それに、ぜーんぶ見せてくれて、何にも考えなくていいんだから、楽チンなんだもん。
だからね、
この楽チンなのが、映像ものの一番悪いところなんです。
もちろん、映画側には、何の罪もございません。
観る側に問題があるんです。
年間に100本以上観る人と、5、6本しか観ない人、賢い人、考えない人じゃ、見えてるものが全然まったく完璧に違うんです。
それは、前述の物語で、よく分かるよね。

情報量は多いけど、具体的すぎて楽チンな映像から、どうやって効率良く効果的に、味や匂い、アイディアの種を拾うのか?
コラムを書き始めた頃にも言いましたね。
いい加減な読書で「分かりたい病との、壮絶な戦い」を説明しました。
映画を観るのも、同じですね。
それでは、いい加減な映画鑑賞の始まり始まり~

てなことで、また来週!

グ スーヨン(具秀然 gu suyeon) プロフィール
1961年、山口県下関出身の在日韓国人二世。
CMディレクターとして多くの話題作を手掛け、注目を集める。
1994年にGOO TV COMPANY ltd.設立。その才能は多岐に渡り、作詞家としての活動をはじめ、2001年には初の小説「ハードロマンチッカー」を刊行。小説家としても高い評価を得る。
2002年に2冊目となる小説「偶然にも最悪な少年」刊行。
ACC最高賞、ロンドンクリエイティブアワード他、受賞多数


グさんが手掛ける話題のタクシーCMをCheck!
『グとハナはおともだち』
【CM作品】
・ケビン・コスナーのサントリーモルツ
・永瀬正敏の資生堂メンズスタイリングムース
・「脱いでもすごいんです」のTBC
・「パソコンできない人は亡びる」COMPAQ
・ジャン・レノのHONDAオルティア
・内藤剛士の「だって8時間だもん」SONYハンディカム
・ウルフルズの資生堂GERAIDOから堂本剛の資生堂GERAIDO
・鼻血を出した金城武のライフカード
・菅野美穂の「なにのもっかなぁ」サントリービタミンウォーター
・「ピンキリ」優香と加藤君のカーセンサー
・ひろみ郷の雪国まいたけ
・「あきらめましょう」を歌う華原朋美、伊藤蘭のポッカ
・金城武のLYCOS
・柳沢慎吾のピザーラ
・福山雅治のダイナブック
他、IBMのe-business、缶コーヒーのジョージア、ヤクルトジョア、ポラロイド、日本火災、DDIセルラー、うまかっちゃん、関西J-phone、九州J-phone、所ジョージのラビット、佐川急便、篠原凉子の「やばっグッときた」ORIXカード
など、お茶の間を騒然とさせる話題作多数。


【出演番組】
1995年:テレビ朝日の「えびす温泉」では、レギュラー審査員。
1998年:テレビ朝日ドキュメント「21世紀への伝言」で、現在活躍する在日韓国人クリエイターとして出演。
1999年:TBSの「情熱大陸」で、自身をドキュメントされた。
2010年:タクシーちゃんねる「グとハナはおともだち」
2013年:ベイFMレギュラー番組「接続したくない人たち」毎週月曜25時~


【手がけた作】
・内田有紀「baby's growing up」MTV
・槙原敬之「SPY」「どうしようもない僕に天使が降りてきた」MTV
・チャー「SMOKY」MTV
・ウルフルズ「まかせなさい」MTV
・内田有紀のアルバム「愛のバカ」「nakitakunalu」プロデュース
・ポッカのCMソング「あきらめましょう」や田原俊彦、林明日香、ラグフェアなどの作詞を手がける。

2001年3月:初の小説「ハード・ロマンチッカー」刊行
2002年6月:「偶然にも最悪な少年」刊行
2003年9月:初監督映画、「偶然にも最悪な少年」全国東映系ロードショー。主演 市原隼人、中島美嘉主演
2005年:韓国プチョン国際ファンタスティック映画祭に審査員として招かれる。
2007年5月:映画「プルコギ」全国公開。主演 松田龍平、山田優
2010年1月:テレビ東京「ジロチョー清水の次郎長維新伝」監督
2011年11月:映画「ハードロマンチッカー」全国公開。主演 松田翔太


【2015年公開予定のグスーヨン監督映画が現在企画進行中】
プルコギ 偶然にも最悪な少年 ハードロマンチッカー 偶然にも最悪な少年

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