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【武豊】北海道の競馬場でぜひGⅠを!

人生に役立つ勝負師の作法 武豊
北海道の競馬場でぜひGⅠを!



落馬による骨折のため、土、日は自宅で競馬観戦。これまでにも何度か経験したことがありますが、やはり、どこか落ち着かないというか、お尻のあたりがもぞもぞするというか……すごく変な気分でした。

騎手は馬に乗って初めて騎手。健康で馬に乗れることが、どれほどありがたいことか、あらためて思い知らされました。

一日でも、一秒でも早く馬に乗りたいという気持ちと、復帰するときは万全の状態で……という心のせめぎあい。どこでGOサインを出すのか。ケガの状態を
見ながら先生と相談して、復帰を決めたいと思います。

そんな中、札幌競馬場が改装工事を終え、再開しました。

7月初めに行われた内覧会で、みなさんより一足早く競馬場を見ましたが、2階屋上部分に作られた、札幌市内の街並みや藻岩山が一望できる、長さ120メートルのテラス……「もいわテラス」から見下ろすコースは、すばらしいの一語。さわやかな北海道の夏の風を感じながら、ビールを片手に競馬を楽しめるのは、ここ、札幌競馬場だけです。

――日本最大の馬産地である北海道にGⅠレースがないのはおかしい。

長い間、そう言い続けてきた僕の思いは、いまだJRAには届かず、今年も最大のメインは、8月24日に行われるGⅡ「札幌記念」(芝2000メートル)です。

このレースには、僕も多くの思い入れがあります。

初めて優勝したのは1993年で、パートナーはナリタチカラ。2度目は96年でマーベラスサンデー。翌97年、翌々年98年は、エアグルーヴで連覇を成し遂げ、同一重賞3年連続勝利を達成。その後も、03年はサクラプレジデント。04年はファインモーション。06年にはアドマイヤムーン。昨年、函館競馬場を舞台に行われたレースでは、トウケイヘイローで優勝を飾り、これまで計8度、札幌でおいしいお酒を味わわせていただいています。

どの勝利も思い出深いものばかりですが、どれか一つだけと言われたら、98年にエアグルーヴとともに挙げた勝利でしょうか。

前年、年度代表馬に選ばれながら、前走、「宝塚記念」の3着で評価を下げたエアグルーヴが、まだ衰えていないことを証明できたのが一つ。もう一つは、4コーナーで先頭から8馬身離されても決して慌てることなく、馬の力を信じて、最後まで落ち着いて乗れたこと。騎手としてまた一段階段を上がれたような気がしたものです。

あれから16年。改装した札幌競馬場で、成長した武豊の姿を札幌のファンにお見せしたいところですが、それもケガの状態次第です。

今年の札幌競馬は9月7日まで。一日だけでもいいので、ジョッキー武豊として札幌競馬に参戦したい、それが今の僕の思いです。

全身に汗をかきながらの小倉。おいしいお酒に海の幸と温泉が楽しめる新潟。そして、さわやかな風を感じながらの札幌。3つがそろってこそ、日本の夏競馬です!



■武豊 プロフィール
1969年3月15日、京都生まれ。1987年の騎手デビュー以後、通算3500勝、日本人騎手初の海外GI制覇、年間200勝突破など数々の金字塔を打ち立て、現在も活躍中。

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