全身タイツを着こんだらとろけるようなやすらぎが…逢坂かんた「全身タイツを愛する男の巻」珍談案内人・吉村智樹のこの人、どエライことになってます!の画像
逢坂かんた

 関西に生息するアヤシくてオモロい人たちに、大阪出身・京都在住の人気ライター・吉村智樹が直撃インタビュー!

■仕事のストレスに苦しむ男を救った全身タイツの魅力とは?

 体中をくまなく覆う全身タイツ専門店『大阪にあるゼンタイ屋』は、文字通り、大阪産の「ゼンタイ」(全身タイツの略称)を主に扱うオンライン商店だ。

「日頃は矯正水着をつくっている大阪在住の職人が、一つ一つ丁寧に縫製した上質素材の全身タイツです。手触りは滑らかで最高。ピッチピチに肌にフィットするので、快適ですよ」

 そう語るのは店主の逢坂かんたさん。彼は全身タイツフェチ歴およそ10年。これまで色や柄が異なる20着以上をオーダーメイドし、その日の気分によって着替えてきた。そうして3年前、ついに自ら専門店を開いたのだ。

「前職はサラリーマン。建築関係のメンテナンスサービスをやっていました。ストレスがたまる仕事で、常に“癒やされたい”と考えていたんです。そんなとき、インターネットで知ったのが全身タイツ。試しに注文して着てみたら、これが気持ちよかった。名前、性別、人種、思想、宗教など、すべての煩わしい事柄から解放された気がしたんです」

 全身タイツに包まれていると、とろけるような安らぎを感じたという彼。それ以来、家に帰ると全身タイツに着替えて過ごす暮らしに。さらに愛好家が集まるパーティや撮影会に参加をしたり、自分自身が主催したりするようになった。

 ところが……。

「5年前に口腔がんになりました。肺へ達する寸前の転移も見つかり、お医者様からは“このままでは余命半年です”と告げられました。それで顎の骨を外し、そこへ脚の骨を移植する大手術をしたんです。長期の入院を余儀なくされ、全身タイツも一人ではうまく着れなくなってしまって……。それで、自分を癒やしてくれた全身タイツに恩返しするつもりで、品質にこだわるネットショップを開いたんです」

●夢は全身タイツの店舗を開くこと!

 全身タイツを海外から輸入で購入すると、粗悪な商品に当たってしまう場合があるという。素材が陳腐だったり、ブカブカでシワができたり。同じサイズを注文しても大きさがまちまちだなんてケースも。そういったアクシデントをなくし、同好の士に喜んでもらおうと、素材を厳選した店を起ち上げたのだ。

 逢坂さんの活動は販売だけではない。これまで神戸で年に2回ペースで、全身タイツの集団が街を練り歩く「ゼンタイウォーク」を開催している。

「誰にも迷惑をかけないように、関係各所にはすべて許可を取りました。ゲリラ的な行動は一切、していません。外国人観光客から特に喜ばれ、取り囲まれて質問攻めに遭いましたよ」

 全身タイツを楽しんでほしいと尽力する彼だが、今後の展開は?

「将来の夢は実店舗のオープンです。試着をして、全身タイツの魅力を感じてほしい。触り心地のよさを、実際に体験してほしいですから」

 ストレスから解放してくれた全身タイツへの感謝の気持ちが、全身から伝わってくるようだった。

よしむら・ともき「関西ネタ」を取材しまくるフリーライター&放送作家。路上観察歴30年。オモロイ物、ヘンな物や話には目がない。著書に『VOW やねん』(宝島社)『ジワジワ来る関西』(扶桑社)など

珍談案内人・吉村智樹のこの人、どエライことになってます!

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