ここ数年、テレビ各局は世帯視聴率ではなく「コア視聴率」と呼ばれる新たな指標を重視している。10代から50代、もしくは60代までの区分を「コアターゲット」や「コア層」と呼び、その世代の視聴率を「コア視聴率」として、コア視聴率が取れる番組作りに躍起になっている。
「タレントやキャスターもコア層が興味がある、コア層に見てもらえる“コア視聴率を持っている人”が番組に起用されるようになっています。朝の情報番組や夜の報道番組でもそれは同じでしょうね」(制作会社関係者)
午前5時台からスタートする朝の情報番組では水卜麻美アナウンサー(34)がMCを務める『ZIP!』(日本テレビ系)がコア視聴率4%台を推移しており、同時間帯トップだという。
「さすが人気、好感度抜群の水卜アナといったところですよね。ただ、世帯視聴率では苦戦していて2月7日は6.6%(すべてビデオリサーチ調べ、関東地区)。裏の『めざましテレビ』(フジテレビ系)は8.1%ですから、差をつけられています。しかし、コアでは『ZIP!』が4%台、『めざましテレビ』は3%後半と優位にある。
『ZIP!』は、特にティーン層が見ているというデータもあります。若い人たちに見てもらう番組作りが功を奏しているとも言えそうですが、やはり、明るくて知名度の高い水卜アナの存在も大きいのではないでしょうか」(前同)
同時間帯のニュース番組のコア視聴率では、テレビ朝日の『グッド!モーニング』が3位、そして最下位は安住紳一郎アナ(48)がMCを務めるTBSの『THE TIME,』だという。
「『THE TIME,』のコア視聴率は1%台後半ですから『ZIP!』の3分の1しか取れていません。まぁ、同番組は世帯視聴率も4%後半でこちらも同時間帯最下位ですから、単純に見ている人が少ないんです。だからこそ、コアも上がらない。番組開始から半年ですが、『THE TIME,』はまだまだ、新たなファン、視聴者を作っていくことが大きな課題なのではないでしょうか」(同)