■多くの有名女優がゲストとして出演

「成宮とは逆に、綾瀬演じる二ノ宮は原作の重要な要素が削られて、見せ場が激減していました。

 また、この事件でフォーカスされていた、1話から美雪の友人として登場していた千堂恭子を演じていたのが、小栗旬(37)の妻の山田優(37)です。山田は犬に嚙まれてしまい、早く脱出しないと狂犬病が発症する危機を迎えている、という迫真の演技が素晴らしく、この時点では綾瀬より扱いが大きかったですね。

 もっとも、綾瀬は“狂犬病の犬に噛まれて感染したら、早くて1週間で発病するわ……”という説明セリフが、現在では想像もつかない棒読みだったので、無理はないかもしれません」

 さらに、当時は名前が売れ始めてきたころの女優も数多く存在した。

 たとえば連ドラ版第1・2話だった『幽霊客船殺人事件』には、グラビアアイドルから本格的に女優業へシフトした時期の雛形あきこ(44)が客船の乗務員として出演。

 ちなみに、この事件関係者はベテラン航海士が多い都合上、わきを固めるのが石原良純(60)、伊武雅刀(72)、団時朗(73)、森次晃嗣(78)、ブラザー・コーン(66)、いかりや長介(04年没/享年72)ら、かなりシブいキャスティングだった。

「さらに3話の『仏蘭西銀貨殺人事件』で金田一と美雪の幼馴染でありながら、黒幕“葬送銀貨”の脅迫で連続殺人の片棒を担がされてしまったファッションブランドのトップモデル・高森ますみを演じていたのが、のちに福山雅治(53)と結婚したことで知られる吹石一恵(39)でした」

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