第111回 「びっくりドンキー」
アイドルだって飯を食う。トップスターだってむろん。1970~90年代前半までは、トップの座を巡ってアイドルが鎬を削る歌謡曲やJ-POP全盛期だった。自分が育った時代だが、一切の思い入れ抜きで端折ると、女性では百恵・聖子・明菜・浜崎(あゆみ)・安室(奈美恵)ら、トップ・オブ・トップのいわゆる歌姫がいた。しかし、今はグループだらけでピンではスターとも呼べず、独立しても大方人気は下降線を辿る。
男性ではいわゆる新御三家からたのきんトリオの時代に移行し、以降はジャニーズ事務所が天下を平定した。チェッカーズや吉川晃司や福山雅治ら例外もいたが、いわばアイドル的人気を誇ったアーティスト。シブがき隊・少年隊・光GENJI・男闘呼組……とジャニタレばかり。
決定打はむろん、91年デビューのSMAPだ。TOKIOが94年、V6が95年、KinKi Kidsが97年、嵐が99年デビューだから、いかに快進撃が続いたかわかるだろう。
しかも、SMAPは2016年に解散しても、メンバー各人はれっきとしたスターでいながら、(司会専業の中居正広以外、役者として)それぞれ仕事の領域を着実に広げている。その点はとても尊敬できる。とりわけ感心するのが木村拓哉だ。皆さん、今年でキムタクは(中居もだが)50歳を迎えるのですよ!