絶賛の映画『シン・ウルトラマン』に飛び交う「ネタバレ」警報の中で…最大の株アップは「長澤まさみ」と「山本耕史」の画像
映画『シン・ウルトラマン』公式ツイッター『@shin_ultraman』より

 5月13日、満を持して『シン・ウルトラマン』が公開された。本作は『シン・ゴジラ』で絶大な支持を得た樋口真嗣監督、総監修が庵野秀明というタッグであること、斎藤工(40)、長澤まさみ(34)、西島秀俊(51)といったキャストが大いに注目を集めており、公開から3日目の16日時点で観客動員数64万人、興行収入9.9億円突破を記録。はやくも今年最大の話題作となっている。

「ネタバレを伏せつつ結論から言うと、いい意味で“予想通りの映画”です。本作は66年のいわゆる『初代ウルトラマン』のリブートであること、事前情報で“ザラブ星人や“メフィラス”など情報が出ていたことから多くの考察がありましたが、意外なほどに的中した考察も多く、的確に“ファンが求めていたもの”を見せてくれましたね。

 他方で、ふだんは怪獣映画を見ない人からも支持された『シン・ゴジラ』より“コアなファン向け”なことや、庵野さんや樋口監督がやりたかっただろうことをギチギチに詰め込んだ結果“詰め込みすぎ”“ウルトラマンが人間を好きになったという流れに説得力が薄い”という点は賛否ありますが、大筋は、王道で分かりやすいSFドラマ。ウルトラマンに詳しくない人でも楽しめる一作になっていると思いますよ」

 そう話すのは、本作を実際に鑑賞した特撮ライターのトシ氏。

「くわえて『シン・ゴジラ』の時に、事前情報なしに従来のゴジラ像とは似ても似つかない進化前の形態(通称:蒲田くん)を登場させ”ゴジラと戦う新怪獣と思ったら、あの『ゴジラ』になった!”という流れで度肝を抜いた実績があるだけに、公開前からネタバレを警戒する人がかなり多く、鑑賞後もネタバレツイートは“ふせったー”という伏字機能で配慮する人が実に多かった印象を受けます。

 また、本作に多くの怪獣(※劇中では『禍威獣』と呼ばれている)が登場するのは言うまでもありませんが、そのうち販売されるだろう関連フィギュアなどもまだ情報が伏せられていて、現段階では予告に映っていたガボラとネロンガしか登場していません。多くのファンが確実に出る、と予想していた某キャラの真の姿も含めてです」

ファンから「蒲田くん」と呼ばれる『シン・ゴジラ』の第二形態。これが進化して予告映像のゴジラになった(※Amazonより)

 ちなみに主演の斉藤は5月12日に『VS魂』(フジテレビ系)にて「あんまり余計な情報を漏らすと、大きい組織につぶされる」「台本の1ページ目に“この内容を口外しないでください”という誓約書みたいなのがある」と話していたが、言い過ぎではないだろう。予告映像の時点でちょっとした「ウソ」も混じっていたのが外部に漏れていないことからも、それは明らかだ。

 そんな『シン・ウルトラマン』はヒューマン映画ではなく特撮映画。極力登場人物の家族や恋人などを描かなかった『シン・ゴジラ』と同じく、主役はウルトラマンと“禍威獣(かいじゅう)”である。

 しかし、『シン・ゴジラ』と同じく斎藤ら“人間”の演技も全体的に視聴者から評価が高く、とりわけヒロインで禍特対メンバーの浅見弘子を演じた長澤まさみ(34)と、予告の時点で注目を集めていた“外星人第0号メフィラス”を演じた山本耕史(45)の2人が、群を抜いて目立っていたという。

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