■コンプラ重視で『六本木クラス』から「消えたシーン」

『梨泰院クラス』では、主人公のパク・セロイが転校前の学校で水の入ったバケツを持たされるシーンや、校内暴力を振るうチャン・グンウォンを殴ったあとに教師から叩かれるシーンがあったものの、『六本木クラス』には体罰のような描写がなかった。

 また、本家には高校を退学になったセロイと父親が居酒屋で酒を酌み交わすシーンがあり、後のストーリーにも絡んでくるが、『六本木クラス』では自宅で酒を飲もうとする竹内演じる宮部新を、父親役の光石研(60)が制止するという展開に変わっていた。

「飲酒に加えて、喫煙のシーンも改変されていましたね。ドラマ内の設定ではありますが、未成年が飲酒や喫煙をする描写はコンプラ上、避けたいんでしょうね。ただ、当然ながらこういったシーンには原作を知るファンからはツッコミが殺到してしまっていて、これで興ざめしてしまったという人もいるのではないでしょうか。

 そうしたことを踏まえて冷静に考えたら、『六本木クラス』が爆発的ヒット作となるのは難しい。加えて、Netflixに加入すれば本家の『梨泰院クラス』をいつでも見られるわけですからね。『六本木クラス』スタート後、『梨泰院クラス』はネトフリの『日本国内TV番組TOP10』のより上位にランクインしています。『六本木クラス』のスタートを受けて、“やっぱり本家を見たい”と感じた視聴者も多いのでしょうね。

 視聴率が思うように上がらない『六本木クラス』ですが、今後、よっぽど驚きの展開やリメイク版だけの独自の良いエピソードなどがないと、これ以上の上がり目も望めないのではないでしょうか……」(前出の制作会社関係者)

 テレビ朝日が社運をかける『六本木クラス』は、これまでの説通り、低視聴率ドラマに終わってしまうのだろうか!? 大逆襲に期待したい!

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4