７月８日、街頭演説中だった安倍晋三元首相（享年６７）が、銃撃されて亡くなった。この凶行を受けて、ＮＨＫ、日本テレビ、テレビ朝日、ＴＢＳ、フジテレビは、事件発生直後から事の経過を生中継で伝えた。
そんな中、異彩を放っていたのがテレビ東京だった。放送中だった『昼めし旅～あなたのご飯見せてください～』の途中で、数分間にわたってニュース速報を伝えたものの、その後は“通常運転”を続け、各局が報道特番を組む中、同日１８時５５分からは人気アニメ『ポケットモンスター』なども予定通り放送された。
一部の視聴者からは「テレビは安倍さんの話が多いなか、テレ東はずっと独自路線を貫いてて少し救われた気分になる」「どこつけても安倍さんのニュース 大きな出来事なのはわかるけど、昼前からずっとそんな感じで夜には疲れてた 気になったら他の番組つけるから、テレ東はいつも通りでよかった」といったコメントも寄せられた。
「独自路線を貫くテレ東ですが、ここにきて大きな方針転換期を迎えつつあるようなんです。これまで“テレ東といえばアニメ”というほどに、アニメが同局の強みだったんですが、ここにきてアニメでの優位性が落ちてきているといいます」（広告代理店関係者）
■『鬼滅の刃』はフジ、『呪術廻戦』はＴＢＳに
テレビ東京といえば『ポケットモンスター』（公式サイト）をはじめ、『とっとこハム太郎』、『ケロロ軍曹』、『ＮＡＲＵＴＯ－ナルト―』、『銀魂』、『テニスの王子様』など、数々の人気アニメを放送。古くから深夜帯にも青年向けのアニメを放送し、高い支持を集めてきた。
「ところが、ここ最近は“儲かる”ということで、各局がアニメに力を入れ出していますからね。空前の大ヒットとなった『鬼滅の刃』（公式サイト）も、当初はＴＯＫＹＯ ＭＸなどでの放送でしたが、劇場版の公開前後からフジテレビが我が物のように放送を開始しましたよね」（前同）
子どもたちだけでなく大人にも大人気の『呪術廻戦』（公式サイト）もＴＢＳが放送するなど、たしかに“美味しいところ”は他局に持ってかれてしまっているようだ。
「アニメ関連の売り上げが相当落ちてきているようです。また、ヒットメーカーの佐久間宣行プロデューサー（４６）も昨年末に退社して、フリーになりましたからね」（同）
