近年ない物価高騰に苦しむ日本列島。少しでも人々の生活の役に立ちたい…厳しい時代の救世主たちを一挙紹介!
この夏以降、より深刻な値上げラッシュが本格化する見通しだという。
「帝国データバンクの調査によると、主要食品メーカーは8月以降に7218品の値上げを計画中とのことです。すでに値上げされたものを含めると、年内の値上げ品は1万点を超え、価格は平均13%アップするという予測も出ています」(全国紙経済部記者)
消費者にとって悪夢のような状況が続いているが、それは企業も同じ。近年、例を見ない物価高騰には、それなりの背景がある。
ファイナンシャルプランナーの資格を持つ、節約アドバイザーの丸山晴美氏は、次のように解説する。
「コロナ禍が一段落したことで、世界の経済活動が活発になり、資源価格などが高騰しました。そこへ、ウクライナ情勢による小麦の高騰や、アメリカとの金利差による円安の進行で、輸入品価格の上昇も重なっています。もはや企業側も、価格維持をするのが困難になっているんです」
そんな逆風に、あえて立ち向かっている企業があると、丸山氏は続ける。
「徹底的なコストカットや、薄利多売のスタイルによって、価格維持に挑戦している大規模チェーン店もあります。また、値上げラッシュの今こそ、値下げをして目立つことで、商機につなげようと動く企業も出てきています」
そこで今回、食品や日用品から、外食や各種サービスに至るまで、この値上げラッシュに真っ向から対抗する“男気企業”を紹介したい。
まずは、『焼肉の和民』だ。これまで居酒屋業態を展開してきたワタミが運営する、焼肉レストランである。
「3月に、“ワタミ史上最大の値下げ”を掲げ、全商品を429円以下にするという大転換に踏み切りました。これにより、人気の“和牛カルビ”は従来価格より220円引き、“和民の特製盛岡冷麺”は330円引きなど、全68品のメニューを驚異的な安さで提供しています」(専門誌記者)
近年、和牛の海外人気が高まったことで、品薄状態が続き、国内の食肉価格が高騰。焼肉店にも値上げの波が及びつつある。
「真っ先に影響を受けているのは高級焼肉店で、大衆店には、まだ大きな値上げの動きは出ていません。最近では、業務の効率化によって格安で焼肉を提供するお店も出てきました。そういったお店が、価格を維持できているうちに、焼肉を楽しんでおくべきだと思います」(前出の丸山氏)
また、すかいらーくグループが運営するしゃぶしゃぶ食べ放題レストラン『しゃぶ葉』では、条件つきの値下げを実施。通常価格1319円のアルコール飲み放題メニューが、特定の時間帯に利用することで、1099円に割引される。