■フジ&テレ東が「旧統一教会問題」の報道に“及び腰”のワケ

 各局の旧統一教会報道が過熱する中、腰が引けていると指摘されているテレビ局が2社ある。

 1社はフジテレビだ。フジサンケイグループの代表を務める日枝久氏(84)は安倍元首相と会食やゴルフをする仲だった。また、同局の政治部には2年前まで、安倍氏の甥で岸信夫防衛大臣(63)の息子がいた。

 SNSには「午後の情報番組は、旧統一教会の話題を、ミヤネ屋。ゴゴスマで、連日放送してます。もし、フジテレビのグッデイがあったら、どうなっていたのが、多分、この話題は取り上げないでしよう。そうなると、フジテレビは、自民党に忖度している局として、政治に興味の無い方もさらに広まるでしょう」「フジテレビ最近あまり見てないけど、ツイッターで流れてくるワイドショーなどの話を見ても、忖度が酷くて不気味」といった指摘もある。

 厳しい声が飛ぶのはフジテレビだけではない。

「テレビ東京には“旧統一教会とタッグを組んで制作したのではないか”と指摘された番組もありました」(民放キー局ディレクター)

■テレ東バラエティを「全国霊感商法対策弁護士連絡会」が問題視

 それが『世界ナゼそこに?日本人〜知られざる波瀾万丈伝〜』だ。

 2012年10月から2020年3月まで放送された『ナゼそこ』は、世界各地に暮らす日本人を取材するドキュメントバラエティ番組。

 8年間にわたって続いた人気番組だったが、2016年5月の段階で「全国霊感商法対策弁護士連絡会」は複数回、旧統一教会の日本人女性信者を登場させ、虚偽の事実を織り交ぜた物語を創作しているのは問題だ、として申し入れ書を送付していたのだ。

「異国の地に嫁いで苦労している日本人女性の姿が映し出され、その強い生き方に感動した視聴者も少なくなかったでしょう。ただ、これが本人の意思ではなく、旧統一教会の“合同結婚式”で強制移住させられた女性もいたというんです」(前同)

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