■「教団側は信者が勝手にやったことって言ってるんですが…」

 さらに、2009年に統一教会の霊感商法が警察沙汰になって、関連施設が家宅捜索を受けた『新世事件』について「一部信徒の経済活動が刑事事件として検挙され……」という説明をしていたのを、

「教団側は信者が勝手にやったことって言ってるんですが、実態は教団が組織的に信者にやらせてることなので、まったくその辺でもウソをついています」

 「信徒がやったことに間違いないですが、それをやらせたのは誰かということですね」

 と真っ向から否定。

「すごいですね。どの口がいってるんですかね?」

さらに、田中会長の「信者が経営する会社での物販活動の在り方に対する基本的な指導、財産に比しての高額な献金が行われないよう、徹底した努力を重ね、今日に至っております」

「民事訴訟に関しては、着実に数が減ってきているとはいえ、ゼロになったわけではありません。 残念ながら信仰が薄れることによって、 一度ささげた献金を返してほしいと要請してくるケースもございます。こうした要請には、個別に適切に対応を重ねてまいりました」

 という言葉には、鈴木氏が「すごいですね。どの口がいってるんですかね?」「どのように献金を収奪してきたかをまったく説明してない」と、怒りをあらわにしていた。

「紀藤弁護士は、口数こそ少なかったですが、“弁護士団体の集計した被害数は不正確で不公平”という言葉に“……あとで話しますね”と、やはり思うところがあったようで、会見VTR終了後は、紀藤弁護士が締めていました」(前出の専門誌記者)

 その後も、会見は「裁判は1998年においては係争中の案件が78件あったが2022年の訴訟継続中の件数は5件。また通知書件数はこの10年で10分の1に減った」

「名称変更は世間の批判をかわすための正体隠しという報道は事実無根の的外れな憶測」などといった一方的な田中会長の主張が続き、記者との質疑応答に入らず30分以上経過してしまった。

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