丘みどりwith 元「たま」石川浩司!「二大紅白出場歌手」夢の競演が実現!その一部始終を密着ルポ!の画像
丘みどりさん 撮影:日刊大衆

 9月3日、高級食パン専門店「銀座に志かわ」の新CMソングの発表会が開かれた。曲名は「銀座のパン恋唄」、歌うは紅白出場演歌歌手の丘みどりさん。

 丘さんは11歳の時「兵庫県日本民謡祭名人戦」で優勝、「民謡の天才少女」と呼ばれていた。20歳で2005年「おけさ渡り鳥」でデビュー、その後NHK紅白歌合戦に3度出場し、2019年には第61回 輝く!日本レコード大賞「日本作曲家協会選奨」を受賞している演歌界のホープだ。

丘みどりさん 撮影/日刊大衆

 歌の生披露の時間になり、バックコーラスを務める3人の中年男性を従えて壇上に登場した丘さん。そのバックコーラスの中には、シークレットで紅白出場歌手が1人紛れ込んでいるのを筆者は知っていた。

 その人は元「たま」の石川浩司さん。「たま」は89年の「イカ天」出場を機に人気が爆発、翌90年にはファーストシングル「さよなら人類/らんちう」がオリコン初登場1位、売り上げ60万枚を記録、紅白歌合戦への出場を果たした。メンバー4人全員が作詞・作曲・ボーカルを担当することから、「日本のビートルズ」と呼ばれる伝説的なバンドだ。

 筆者は「たま」の歴史を描いた漫画『「たま」という船に乗っていた』の担当をしている漫画編集者だ。石川さんご本人が原作を務め、作画は原田高夕己さんが務めている。

 なぜ筆者が、この新CMソング発表会に参加することになったのか、事の経緯はこうだ。

 8月3日、『「たま」という船に乗っていた』の出版記念イベントが大阪で行われた。登壇予定者は作者の石川さん&原田さん、アニメーターの金子志津枝さん、漫画家の小骨トモさん、そして内田雅明さん。

「内田雅明さん? 誰?」とお思いでしょうが、内田さんは石川さんの高校の同級生で、「たま」のメンバーとも親しく、「たま」が音楽を担当した「星のカービィ」のCMディレクションなどもした人物だ。『「たま」という船に乗っていた』の作中にも登場している。

『「たま」という船に乗っていた』(双葉社)より

 登壇予定者だった小骨さんが新型コロナに感染したためイベントへは不参加となったが、イベントは内田さんの冴えわたるトークのお陰で大盛況に終わった。

 内田さんは大阪を拠点に仕事をしていて、イベントの翌日は、内田さんが作曲した「銀座のパン恋唄」のレコーディングを丘みどりさんが行うことになっていた。たまたま石川さんが出版イベントで大阪に来ているので、バックコーラスに石川さんを潜ませようと内田さんが画策したのだ。

 筆者はイベント翌日は小骨さんとの打ち合わせを入れていたのだが、小骨さんが新型コロナに感染したため、スケジュールがぽっかり空いてしまっていた。そこで石川さんと内田さんに「明日のレコーディング、付いていっていいですか?」とお願いしたところ、「じゃあ、明日は僕のマネジャーという体で来てください」と石川さんからご快諾をいただいた。

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