■菊地凛子や忽那汐里ら女優陣の活躍も
なお、海外で活躍する日本俳優は男性だけではない。菊地凛子(41)、忽那汐里(29)など、女性陣の活躍も目を見張るものがある。
『ラスト サムライ』から20年。真田、渡辺を超える役者バカの登場に期待しよう。
■マネージャーが目撃した!千葉真一「全米進出」の夢
1990年代にアメリカに乗り込んだ千葉は、ハリウッドの超大物監督、クエンティン・タランティーノ氏からコンタクトがあり、すっかり意気投合していました。元東映の深作欣二監督も加わって、大きな夢を語り合ったものです。
タランティーノ監督による映画『キル・ビルVol.1』(2003年)では、千葉は“服部半蔵”という名の刀鍛冶の役で出演するとともにアクションの剣術指導も担い、この作品はハリウッドでの代表作になりました。
晩年の千葉は、俳優業よりも、映画製作に興味が移っていたようです。あの膨大な予算が使えるハリウッド映画の中で、「織田信長に仕えたアフリカ系の家臣」や「幕末に米国産ライフルを大量に輸入しようとした会津藩士」など、日本が米国史に関与したことを題材にした作品を世に出そうと奮闘していましたね。
一方、役者として千葉に限界があったとすれば、それは英語力でした。だからこそ、息子の新田真剣佑と眞栄田郷敦にはロサンゼルスの学校と日本語学校に通わせたんです。ハリウッドで活躍できる日本の俳優が育つことが、千葉の夢でもありました。
(談)村上和義 むらかみかずよし 日本ビジュアル著作権協会に勤務していたが、千葉の著作物の管理を依頼されたことがきっかけで、2000年代前半より晩年までマネージャーを務める。