■「日テレドラマになら勝てる」という“勝算”

 日曜日の22時――。

 確かにTBSのドラマ枠「日曜劇場」や日本テレビの人気バラエティ番組『世界の果てまでイッテQ!』『行列のできる相談所』、NHKの大河ドラマなども被らず、一見すると「好立地」な場所だ。

 しかし、この枠は2015年以降日本テレビが22時30分から23時35分にかけてドラマを放送している「日曜ドラマ枠」という先客がいるが……。

「ABC、そして放送するテレビ朝日では、“日テレドラマになら勝てる”という勝算があるようです。じゃなきゃ枠を新設しませんよね。

 それというのも、この枠は2020年1月の『シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。』で読売テレビが制作局になってからは、2クールおきに読売テレビが制作するドラマを放送するようになりましたが、特に読売テレビ制作のものが“ハズレ”でスベることが非常に多い。日テレ制作のドラマについても、読売テレビよりは良いですが分かりやすい好成績は残せていません」(前出の制作会社関係者)

 現在のテレビ局は「13~49歳」に対象を絞ったコア視聴率を重視している。今年4月クールに放送した日テレ制作のなにわ男子道枝駿佑(20)主演『金田一少年の事件簿』は平均世帯視聴率6.2%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)だったがコア視聴率は4%前後取れており好調だった。

 ところが、7月クールの読売テレビ制作のKing&Prince永瀬廉(23)主演作、連ドラ『新・信長公記〜クラスメイトは戦国武将〜』は平均世帯視聴率4.4%、最高視聴率6.1%がどちらも同枠のワースト1位を記録する大爆死。コア視聴率も2%程度という、あまりに残念な結果に終わってしまったのだ。

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