■「別次元にいっちゃった」戸田恵梨香

 松岡は、「最初は明るいデートのシーンとかあるんですけど、そういうときは普通なの」と振り返り、自分と分かれたヒロインの病気の進行を医者役としていて見ていたと明かし、「ちょっと声かけらんなかった。もう殺気めいたものとはまたちょっと違う。はかないものでもないし、本当に倒れんじゃねえかっていう」「役作りとはちょっと違うのかなぁ」と、当時の戸田の鬼気迫る様子について語った。

 戸田は「別次元にいっちゃったんですよ」といい、「よく役者さんが“役を生きました”とか言うじゃないですか。生きるってどういう意味だろうって。全然理解できなくって」「初めてその感覚を味わった作品なんです」と告白。松岡も「あれはもうお芝居ではないです」と、戸田の役への入り込み具合を評した。

 戸田の熱演と、それを受け止めるムロの演技が話題になり、ドラマは大ヒット。当時、2人の熱愛疑惑も出たほどだった。

 戸田は、11月13日放送の『ボクらの時代』(フジテレビ系)で「若いときは死ぬまで役者を続けたいって思ってたけど、最近はそうじゃない人生もあるなとか思った」と語り、11月20日放送の『日曜日の初耳学』(TBS系)では、林修(57)に今後の展望を聞かれ、「ないです」とキッパリ。2020年12月に松坂桃李(34)と結婚し、結婚によって心境の変化があったといい、「一人の女性として、戸田恵梨香として、生きてた時間が少なかった」「もう“1人で頑張らなくていいんだ”って思った」「死というものへの恐怖心が強いんですけど“一人で死ななくていいんだ”って思って。安心して過ごせるようになりました」とも語っている。

 そして11月28日に、所属事務所の公式サイトで「このたび、新しい命を授かりましたことを、ご報告させていただきます」と報告した。結婚でようやく自身として生きる時間を得た戸田。今後は役者としてだけでなく、妻、母としての人生を生きていくのかもしれない。

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