■『CSM』にハマると抜け出せない!

――『ドンブラザーズ』では、敵とも友情や恋愛が繰り広げられたりしているんですよね?

「ですね。でも、まだ敵かどうかもよく分からないんですよ(※)。とにかく、ボーダーラインがハッキリしてる作品ではありませんので。いわゆる敵組織があって地球を攻めてきて、という感じじゃないから、“どう終わるんだろう”って全く予想できません。いままで見たことのない戦隊ですね」

(※『ドンブラザーズ』と敵組織『脳人』は対立関係にあるはずだが、回を追うごとに友達未満知り合い以上の雰囲気になっている。また、分かりやすい“ラスボス”や“諸悪の根源”などが不在)

――連続ドラマの“ステレオタイプ”的なところを崩しているんですね。

「戦隊は、“マンネリ崩し”の繰り返しで、崩して、崩して、またもう1回正統派やって、とそれを繰り返すと同じ正統派でもちょっと違ってくるんです。“正統派だけど今までなかったよね”みたいな繰り返しを、戦隊は46年ずっとやってるわけですから。それは強いですよ」

――すごい歴史です。特撮はグッズも多く発売されていますが、ハマると抜け出せなくなるグッズはありますか?

「それは、完全にフィギュアーツとCSM(コンプリートセレクション・モディフィケーション)ですね。あと、『ガンバライジング』(※トレーディングカードアーケードゲーム)も入ってくると思いますけど」

――『CSM』について、わかりやすく説明をお願いします。

「仮面ライダーのベルトのおもちゃが毎年出るわけじゃないですか。それの豪華バージョンというか。大人でも巻ける……大人のための変身ベルトなんですけど、素材も実際に作中で使われてるような素材を使っていたり、重みのあるダイキャストで高級感や重厚感を出したりとか。

 あと、作中に出てくる役者さんのセリフが何百種類も収録されていて、劇中を再現できるんです。これが2、3万……高いと4、5万円してきます」

詳しく語ってくれる篠宮さん

――私も1つ持ってますが、あれはスゴいですよね。けっこうお金をかけてしまいます。

「使ってしまいますね。僕が独身の頃はCSMはなくて、普通に子どもが買うようなおもちゃを買っていたんですが、フィギュアーツとかCSMが出てきて。出てきた頃には、僕は結婚しちゃって、もう嫁と要相談で“これはどうしても欲しい”“アカンか”“金ないな”とかやり取りしています。買い出すとキリがないので、我慢するようになってきましたね」

――なるほど。フィギュアーツは、コレクションすることが楽しいんでしょうか?

「フィギュアーツはむちゃくちゃ精巧なんですよ。関節もよく曲がりますし、それこそ『真骨頂製法』っていう上位版フィギュアーツみたいのがあるんですけど、それはもう骨格から作り込んでいて。劇中再現がしっかりできるんです。アイテムとかも、本当に細かい所まで再現してあって。

 動かして遊んでもいいですし、よくあるのが良いカメラを買って、自分なりのカッコいい写真を撮る遊び方ですね。おもちゃの写真を撮るから“おも写”っていうんですけど、それをやる人が多いですね」

――篠宮さんは“おも写”はやらないですか?

「おも写に手を出したら、もうお笑いができないですね(笑)」

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