■「『雷電』がTWICEみたいな女子4人組で麻雀も強かったら盛り上がる」の意味

――視聴者ファーストが重要で、それが勝つことよりも一番大切なこととなるべきでしょうか?

「どちらも大事だし、勝つことを捨ててエンタメに特化しようとは僕も思いませんよ。でも、やはり、“もっとできることはないのかな?”と思います。改革をやってみてもいいんじゃないかな、と。そういうことを、もっとたくさん人がアイデアを出していく必要があると思います。

 今季の『Mリーグ』では、待ち牌表示が出たり、専門用語の説明もテロップで出てくるし、どんどん進化はしています。ただ、麻雀の根底を覆すような……だから、“これまでの麻雀と『Mリーグ』でやっている麻雀は違います。『Mリーグ』はこういうものです”というパッケージでやるのがベストかなと思います。

 極論すれば、点数計算が分からないのが高いハードルになっているなら、『Mリーグ』オリジナルの計算式を作るとかね。まあ俺は身に沁みちゃってるから、符計算とかをなくすって言われたら困っちゃいますけど(笑)。でも考え方としては、そういうことをしないとなかなか(ルールが)難しいって思ってる人たちが、入ってきてくれないかもなあと。

 いろんな人がいろんなアイデアを出して、“こうしたほうが見やすいよね”という感じで、『Mリーグ』を本気でエンタメにしたいなら、思い切ってやってもいいんだろうな、とは思います」

――昨年、密着VTRが流れた『熱闘!Mリーグ』(テレビ朝日系)でもありましたが、「萩原さん1人の限界」というか、全員でもっと『Mリーグ』の広報活動をやった方がいい、というようなことを仰っていましたよね。

「みんな、盛り上げたいと思ってはいるでしょうけど、“広報の仕方が分からない”とか、あと諦めている人もいると思います。

 試合を振り返る“検討配信”は別にして、YouTubeをやっている人もいっぱいいますが、それらは多分、外からの“やりませんか?”から始まっている人がほとんどだと思います。自分から、『Mリーグ』や麻雀界を盛り上げたくてYouTubeを始めた人は、実はあまりいないんじゃないかと僕は思います。

 多井(隆晴)選手は自分からやってるはずなので、その辺から差がついてると思います。やはり彼は抜けていると思いますよ」

――それじゃやっぱり足りないな、といった思いは?

「でも、僕が変えていくのも限界はありますよね。今の僕が、麻雀界に彗星のように飛び込んだ24、25歳の若きスターならもっと影響力はあったでしょうが、もう50代のおじさんがやるのは……。

 たとえば、『雷電』がTWICEみたいな女子4人組で麻雀も強かったら盛り上がると思います(笑)」

――入場時にダンスを踊ったり(笑)。

「でも、そういうことですよ(笑)。で、相手チームもTravisJapanみたいなカッコいい男の子の集団で麻雀も強かったら、世間の反応は大きく変わりますよね」

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