■国際大会で効力を発揮するには!?
「結局、日本人投手の多くが得意としているのは、きれいな“真っすぐ(ストレート)”なんです。それに加え、フォークのような落ちる球、タイミングを外すチェンジアップなどの組み合わせると、国際大会では非常に効力を発揮するはずです」
確かに、代表に選出された投手15人の特性を見ていくと、総じて、それらに合致するスタイルだ。
どちらかといえば、軟投派なのは、今永や宮城ら。ただ、彼らは緩急差のあるカーブやチェンジアップを武器に持つ。
「当然、各種のデータも事前に集まってくるはずですし、ダルビッシュ投手と甲斐拓也捕手が、ライブBP(日本のシート打撃)などで熱心に話し込んでいる様子からも、ある程度、情報も共有されている。外国人相手には“出たとこ勝負”な面もありますが、あとは公式球へのアジャストと、本番に向けて、どれだけ調子を上げていけるかでしょう」(前同)
■甘い球はすべてスタンドに飛ぶ
優勝を勝ち取るには、まずは1次ラウンドの突破が大前提となる。スタープレーヤーが居並ぶアメリカやドミニカとのガチンコ対決も、それなくしては実現しない。
「アメリカの球場より狭く飛距離の出やすい東京ドームなら、中距離打者でも十分に本塁打が狙える。その意味では、韓国代表で長打力もあるエドマン、キューバのモンカダ、ロベルトあたりも細心の注意が必要です。大リーグ勢には、とにかく失投をしないこと。結局のところ、甘い球は、確実に運ばれてしまうということです」(福島氏)
ジャパンが誇るキレ味鋭い“魔球”が、屈強な強打者たちを翻弄するか。