■喫煙や入浴時に注意
「特に、喫煙はNGです。喫煙は動脈硬化だけでなく、慢性的な咳症状も引き起こす。咳は、胸周辺の血管に瞬間的に大きな衝撃を与えるため、それが血管を裂くきっかけになる可能性があります」(同)
寒さが残る今の季節は、入浴時に注意したい。
「寒い脱衣所や浴室から、熱い湯船に入ると、急激な温度差で血圧の急上昇が起き、非常に危険です。浴室周辺の温度を高く保つ工夫をしてください」(同)
■食事面では?
また、食事面も重要だ。
「大動脈解離の予防には、血管壁を健康な状態にする食生活が一番。そのために、コレステロールを控えて、血糖値を上げないよう意識しましょう」(同)
具体的には、次のような食材を避けるべきだという。
「鶏卵や魚卵、レバーなどの内臓類はコレステロールが高いので要注意。また、スナック菓子やケーキなどの洋菓子も控えたほうがいいですね」(管理栄養士)
■健康診断を
では、発症前に大動脈解離は見つけられるのか。
「大動脈解離の直接的な兆候ではありませんが、動脈硬化によってできた“動脈瘤”は、胸部レントゲン検査や腹部エコー検査で発見できます。動脈瘤は、血管が裂ける危険をはらんでいるので、見つけたら、すぐに医師と相談を」(齋藤氏)
つまり定期的に健康診断を受けることも大事なのだ。
「過去に一度でも大動脈解離を発症した人は、再発リスクが高い。特に、予防に努めてください」(前同)
参考にしてほしい。