■塩分の取り過ぎに注意

 また、高血圧や腎臓病などの不安から、塩分の取り過ぎに気をつけている人もいるだろう。

 厚生労働省もウェブサイトで、“食塩の過剰摂取”は“日本人の最も重要な栄養課題”と断言しているが、「熱中症や夏バテは、塩分不足が原因というケースもあります。これは、そうめんやざるそばなど、あっさりしたものばかり食べるためでもあります」(同)

 そこで秋津氏は、塩分を補うために、梅干しやみそ汁を活用していると言う。

「長時間外出する日は、朝ごはんで梅干しを食べるか、みそ汁を飲む。涼しくなって、汗で塩分を失わなくなったら、その習慣を止めるだけでいいんです」(同)

■ビールや日本酒の温度は?

 また、こう暑いと、仕事が終わった後の一杯を楽しみにしている人も多いのではないだろうか。

 自他ともに認める左党の秋津氏は、飲酒時に心がけていることがある。

「最近は、氷点下に冷やしたビールや冷酒がブームになるほどですが、お酒は冷やさないほうが健康に良いし、お酒本来の味わいも感じられます。ビールの本場、ベルギーでは基本的に常温で出されますし、私もビールは冷蔵庫で冷やさずに飲んでいます」(同)

 日本酒も、冷やより常温やお燗にしたほうが体に優しく、おいしいという。

 また、生活習慣病の予防には、「週に最低1日の休肝日が必要」といわれる。

 しかし、前出の岡田氏によると、酒を毎日、ほどほどに飲んでいる人が、最も長生きすると言う。

「注目すべきは、糖尿病の予防効果です。まったく飲まない人、週に1〜6日飲んでいる人、毎日飲んでいる人の3者で比べてみると、毎日飲んでいる人が最もインスリン抵抗性が低く、糖尿病になりにくかったんです。ちなみに“ほどほど”というのは、ビールなら350ミリリットル缶1本、日本酒なら0.6合ほどです」

 また、よほどの大酒を飲まない限り、飲酒と肝臓病に強い関係はないという。気をつけるべきは、むしろ別の点にあるようだ。

「晩酌で問題なのは、アルコールそのものではなく、唐揚げなどのハイカロリーな、おつまみを食べてしまうこと。それを控えればいいんです」(前同)

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