■豪華特急に負けないデラックスな駅弁!
さて、いよいよベスト3の発表だ。第3位は『スペーシアX日光埋蔵金弁当』(栃木県)。浅草〜日光・鬼怒川方面を結ぶ新型特急『スペーシアX』の登場に合わせ、7月に新発売した大注目の一品だ。
「新型スペーシアの車両をかたどった弁当箱が目印です。中には、最高級のマスで作られたマスずしと、マスのでんぶやシイタケ、錦糸卵をのせた特製ちらしずしがセットで入っています。いずれも地元産コシヒカリと清酒を使った極上のシャリで、埋蔵金の名に恥じない豪華さです」(望月氏)
主要販売駅の東武日光駅周辺には、華け厳ごんの滝や鬼怒川の龍王峡など、言わずと知れた紅葉の名所が点在している。さらに、「ダイヤによっては、日光にほど近い下今市駅で、スペーシアXと『SL大樹』の同時発車が見られます。鉄道の進化を感じられる、オススメの楽しみ方です」(望月氏)
第2位は『しゃもじかきめし』(広島県)。1963年に誕生した、広島が誇るロングセラー駅弁だ。
「“還暦”を迎えた今こそ、ぜひ食べてほしいです。真っ赤な開運しゃもじの器には、カキのスープで炊いたごはんや、カキフライ、カキのユズみそ和えなどが詰まっています。秋からが旬の広島産カキのうま味を、堪能できますよ」(前同)
■栄えある第1位!
そして、栄えある第1位に輝いたのは『山形牛いも煮弁当』(山形県)。サトイモの収穫期に食べられる郷土料理で、秋の風物詩と言われる「イモ煮」をベースにした駅弁だ。
「イモ煮の煮汁で炊いたごはんに、サトイモ、山形牛の牛肉、コンニャク、シイタケといった秋の味覚が勢ぞろい。特に、甘いだしと牛肉の脂がしみた里芋は、おいしいです」(櫻井氏)
また、主要販売駅の山形駅からは、絶景路線として知られる仙山線に乗れる。
「途中には松尾芭蕉の『おくのほそ道』で知られる立石寺の最寄り、山寺駅があります。また、面白山高原駅など、全国有数の秘境駅もあるので、列車旅と紅葉狩りを同時に楽しめます。そのお供は、この『いも煮弁当』で決まり!」(前同)
おいしい駅弁と紅葉で、日本の秋を満喫してほしい。