岸田政権による増税と値上げ地獄に国民の誰もが苦しむ中、10月から酒税が改正された。
「“第3のビール”は約9円強の増税となる一方、ビールは350ミリリットル缶で約7円弱の減税となり、価格差がグッと縮まります。安さで人気の第3のビールですが、味、香りとも本家には及ばない。これを機に、本物のビールに回帰する人も多いはずです」(流通ジャーナリスト)
■ビアジャーナリストが言明
さらにうれしいことに、今秋は各社から新作ビールが続々と登場している。ビール探求歴20年以上のベテランで、ビアジャーナリストの南原卓也氏は、次のように語る。
「喉越しを重視する夏のビールとは異なり、秋のビールは味や香りを楽しみます。加えて食欲の秋で、食中酒としての需要が高まるので、各社がこだわりのビールを出してくるんです」
そこで今回は、南原氏協力のもと、各社の缶ビールを試飲リサーチ。中から、秋の夜長に飲みたい本格ビール缶を紹介しよう。
■奥行きのある味、料理と相性抜群
まずは、秋ビールの代名詞『キリン秋味』(226円=予想価格。以下同)から。
「発売33年目を迎えて、今では秋の風物詩になった一品です。現在、主流の生ビールとは異なる熱処理ビールで、味に奥行きがある、どっしりとした飲み心地が特徴。暑さが和らぐ秋口に飲むと、よりおいしいです」(南原氏=以下同)
一方で、ビールに苦みを求める人には、『サッポロ NIPPON HOP 希望のホップ リトルスター』(231円)がオススメ。
「13年かけて開発した“リトルスター”というホップを使い、ビールの香りと苦みが際立っています。口の中がさっぱりするので、麻婆茄子など、濃い味の料理と相性抜群でした」
また、アメリカ産ホップを使用した、『アサヒ オリオン75BEER ペールエール』(293円)も見逃せない。フルーティな香りが楽しめる個性派だ。