日本を襲う「次のM7級巨大地震」危険地点MAPの画像
日本を襲う「次のM7級巨大地震」危険地点MAPの画像

さらに大規模な震災を予感させる現象が、続けざまに発生している。次に危ないエリアはどこか徹底検証!

東日本大震災の3周年追悼式典の記憶も新しい、3月14日未明――。
伊予灘を震源とするМ6・2の地震が、西日本を襲った。
「かねてから予測されている"南海トラフ巨大地震の予兆か"と肝を冷やした住民も多かったんですが、政府の見解は"無関係"というものでした」と、地震を担当する全国紙記者は解説するが、北大地震火山研究観測センター長を務めるなど、地震の専門家(地球内部物理学)の島村英紀・武蔵野学院大学特任教授の意見は、少々異なるようだ。
「伊予灘のあたりまで、フィリピン海プレートの下にユーラシアプレートが入り込んでいるんですから、決して関係ないとは言えません。政府は国民のパニックを恐れ、"無関係"と言っているんでしょう」

ご存じの方も多いだろうが、ここでプレートについて、簡単に説明しておこう。

日本周辺では北米、ユーラシア、太平洋、フィリピン海の各4プレートが重なっている。そして、その境界付近で巨大地震が起きるのだ。

日本の運命を永久に変えてしまった東日本大震災は、北米と太平洋プレートのひずみで起きたのである。

地震予知で知られる木村政昭・琉球大学名誉教授(専門は海洋地質学)が、警鐘を鳴らす。
「2004年12月に起きた、М9・1のスマトラ沖地震のあとの数年にわたり、周辺で何度もМ8を超える大地震が発生したのは、周辺のプレート境界に大きな圧力がかかった結果です。だから"3・11"の影響で、日本中でいつ、どこで巨大地震が起きてもおかしくないんです」

М7級の大規模な天災が、今すぐ起こっても不思議ではないというわけだ。

実際に、まるで大災害を予言するように、日本各地で不気味な現象が頻発している。
今年に入ってから、リュウグウノツカイやダイオウイカなど、普段はめったにお目にかかれない深海生物が、日本海で大量に捕獲されているのだ。
「光の入らない、水深100メートルという環境に生息する深海生物は、視力が劣るぶん、周囲の振動や電流変化などに敏感。こうした変化は、大地震の前兆でもあるんです」(前出・島村特任教授)

ただし、深海生物が捕獲される場所が地震発生地域というわけではない。
「太平洋側に生息する深海生物は、文字どおり深海にいるため、打ち上げられることは極めて稀。ところが、太平洋の深海で異常を察知し、対馬暖流に乗って日本海に避難して来ると、日本海は太平洋に比べ浅く、海水の寒暖差が大きいため、衰弱するなどして浮上し、捕獲されるのではないでしょうか」(海洋生物学者)

こうした予兆に加え、地震を研究する学者の多くが注目するのが、火山活動だ。
「地震と火山の噴火は表裏一体の関係です。なぜなら、巨大地震はプレート境界で起きますが、火山も同じくプレート境界にあるからです。ただし、どちらが先に起きるかはケースバイケース。富士山を例に取れば、貞観地震(869年)の際は、その1年前に噴火。逆に永享地震(1433年)の際は、その2年後、宝永地震(1707年)では49日後に噴火しています」(科学ジャーナリスト)

実際に、その富士山周辺では、低周波地震、山体膨張、噴気、地割れなど、地下のマグマ上昇が原因と思われる異常現象が多発しているという。
「昨年4月にも、山頂から北東の標高1800メートルの林道で、約300メートルにわたる大規模な地割れがいくつも発見されています」(前同)

さらに昨年11月に活動を始めた小笠原諸島・西之島付近の「新島出現」も、実は富士山噴火の前触れの可能性があるという。
「西之島は、北へ鳥島、三宅島、八丈島、大島、そして箱根山、富士山と続く富士火山帯の一部なんです。3・11により、太平洋プレートが東から押された結果、富士火山帯にも強い圧力がかかっているのは確かです」(島村特任教授)

続けて、こんな衝撃的な事実を挙げる。
「M9を超える地震は、世界で7例しかありません。そのうち"3・11"以外の6例すべて、地震発生から4年以内に震源の近くの火山が噴火しているんです」

記録によれば、富士山は平安時代の初めの300年間で10回噴火している。

一方で、現在に至るこの約300年間には、噴火の気配すらない異常事態。
前述の「4年内の法則」が成り立つなら、あと1年で富士山は噴火しても不思議ではないというのだ。

なお、東日本大震災の影響が考えられる火山といえば、富士山以外にも八甲田山、鳥海山、箱根山に加え、遠く離れた霧島山などもあるという。
「なかでも八甲田山は昨年6月、霧島連山(新燃岳)では昨年末から群発地震が起き、霧島はマグマだまりも膨張。政府の火山噴火予知連絡会も注目しています」(前出・全国紙記者)

さらに木村名誉教授が各種の"予兆"も参考に、独自に計算した結果、富士山以外に、十勝沖、仙台、水戸沖、成田の周辺が要注意だという……。

東海&首都圏直下型地震が!

ここにきて、最近注目を集めているのが、地震観測ネットワーク「JYAN研究会」(大分県国東市)。アマチュア無線愛好者が中心になってFM波や短波などを観測し、その異常を基に地震を予測している団体だ。
「地震発生の兆候として、震源の地中岩盤の破壊が進むと電磁気が発生し、大気中の電磁界に影響を与えます。その結果、FM波や短波は普段は届かない遠距離まで届き、逆に近距離は届きにくくなるといった影響を受けます。こうした現象は地震発生直前には正常に戻るんですが、それらを観測することによって、地震を予測しているというわけです」(前出・ジャーナリスト)

同研究会は、山陰地方および関東以北には観測局を持っていないため、範囲は限定されるが、昨年4月に発生した淡路島地震(M6・3)を見事に的中させ、日本地震学会で発表された。

また、先の伊予灘の地震も、発生日こそ1週間ズレたものの、場所、規模は的中させたという。

同研究会の代表で元国東市消防長の國廣秀光氏が、最近の観測状況について解説してくれた。
「"3・11"はあまりに巨大だったので、FM波や短波に全体的な異常が見られたため、何が起きているかわかりませんでした。今も、その時とよく似ています。ただし、地域別に見た場合、宮崎や高知の観測の異常は終息方向に向かい、代わって名古屋、東海、関東地域の海洋方向に異常が見られます」

東海地震、首都圏直下型地震の可能性も捨て切れないと言うのだ。

備えあれば憂いなし。くれぐれも、ご用心を。

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