好調狙い馬予想  薮中泰人

今年の桜花賞は本命戦。勝つのはハープスターだ。
ハナ差2着に敗れた昨年暮れの阪神JF。管理する松田博師はこう振り返っていたものだ。
「何も小細工する必要はない馬。普通に外を回してくればいいんだから」。

直線でごちゃつく馬群の中に突っ込んだ鞍上の川田。
ラスト1Fからの伸びが際立っていただけに、あえて苦言を呈するような言葉になっていた。

今年初戦のチューリップ賞は鞍上にも脚力への絶対的な自信がみてとれた。
4角はブービー位置、そこから大外を回しての圧勝劇。上がり3Fはおつりを残して33秒7だ。
ディープ産駒が3年連続で制している桜花賞だが、この時点でのスケールの大きさでは一番だろう。秋に凱旋門賞挑戦の話が周辺から聞こえるのも当然、まずは一冠奪取だ。

中間調整も問題なし。レース10日後にはCWで16-16のキャンターが乗れ、2 週前追い切りは6F85秒6-12秒1を馬なりでマーク。
馬体も冬毛が抜けて見栄えがよくなり、前走より引き締まって見える。まだ伸びシロがあり、絶好調ではないが、「普通の状態でいければ大丈夫」と松田博師も自信満々だった。

阪神JFで、そのハープスターに先着したレッドリヴェールが相手本線。
ぶっつけ本番になったが、420キロ前後の小柄な牝馬だ。

前2走も休み明けで結果を出しており、問題のない日程。
3月20日のCW、6F85秒6が初時計で、1週後の坂路で古馬オープンに併走先着。

悪い馬場状態の中、4F57秒9-1F13秒1。
レース2週前時点で、この順調さ。抜群の勝負根性が期待できる仕上がりだ。

スプリンター系の逃げ馬が新たに加わって本番はレースの流れも速くなるか。
3番手も差し馬。アネモネ賞で4着と期待を裏切ったマーブルカテドラルだ。

明らかに本番を見据えた仕上げだったし、2走目の変わり身は大きいとみる。
あとフォーエバーモア、ホウライアキコを押さえる。(日刊ゲンダイ大阪記者)

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