好調狙い馬予想  薮中泰人
皐月は絶対に譲れないトゥザ
2週前の仕上がり文句なし!


◎トゥザワールドの血はどちらかといえば晩熟型。
母トゥザヴィクトリーが本格化したのは4歳以降だし、全兄トゥザグローリーも重賞初勝利は3歳の12月だった。

ところが、トゥザワールドは初戦2着のあと4連勝。
早々と重賞も制している。508キロでデビューして前走の弥生賞が518キロ。
筋肉のつき方が同時期の兄よりよく、腰回りもしっかり。母より落ち着きもある。

レースも器用だ。
どこからでもスパートでき、3角過ぎから動いた弥生賞は早仕掛けだったが、そのまま押し切る芸当。
完成度が高いのだろう。皐月賞へ向けての調整も文句なし。

初追い切りになる2週前は、だいたい気合が乗らないのだが、今回は3頭併せで先着。
ゴール前は自らハミを取る気配の良さ。
仕上げはさらに進んでいる。
年明け3走目の日程がいいし、荒れ馬場の中山も経験。
ダービーはともかく皐月賞は絶対譲れない位置にいる。

デビュー戦で、そのトゥザに6馬身差の圧勝を演じたバンドワゴンが○。
肉体面でまだひ弱さがあり、レース間隔を開けながらの競馬だが、調教だけでしっかり仕上がるタイプだ。
今回も2週前時点で坂路53秒4が出るほど順調。
気になったテンションの高さもない。
同型不在でハナが切れるメンバー構成なら、簡単にバテない先行力に期待。

3番手の▲はウインフルブルーム。
瞬発力には欠けるが、好位から息の長い末脚の持ち主。
荒れ馬場の中山ではこのしぶとさが武器になる。
2か月ぶりを叩いて、張りを加えた馬体。
今度も馬券圏内に絡んでくる。

★はトーセンスターダム。
負け知らずの3連勝と同厩のトゥザワールドにも負けない素質があるが、2月のきさらぎ賞からの出走は皐月賞よりダービーに比重を置いた日程か。
その分、4番手の評価になる。

関東馬ではパワーアップしたイスラボニータが最有力。
ロサギガンティア、ワンアンドオンリーが押さえ。
(日刊ゲンダイ大阪記者)

本日の新着記事を読む