高血圧や動脈硬化など、さまざまな悪影響をおよぼすメタボリック症候群。実はそれらだけでなく、視力の低下や失明の危険もあるというのは、ご存知だろうか?
メタボが引き起こすのは、CRVO(網膜中心静脈閉塞症)。視力低下や視野が欠けたり物が歪んで見えるなどの症状を起こし、重症化すると失明の恐れもある。目の脳卒中とも呼ばれ、動脈硬化などで網膜の静脈がつまり、血管が膨張したり破れたりして網膜全体が出血。その中心に浮腫(むくみ)ができ、症状を引き起こすのだ。

この病気が厄介なのは症状が目の片側に出るため、見えなくなっていることを、本人が自覚しづらい点。出血自体は時間が経てば収まるが、血流が戻らずに血管が消失してしまうと酸素や栄養不足で細胞の一部が壊死し、失明してしまうこともあるのだ。ただ発症して3ヶ月以内なら、眼内注射で回復する可能性は高い。一般的な視力検査や眼底検査で要検査となったら、早めに専門医の検査を受けたほうがよいだろう。
見た目がみっともないだけでなく、さまざまな病気を引き起こす要因となるメタボリック症候群。普段よりバランスのよい食生活と適度な運動を心がけ、必要ならば指導を受けてぜひとも予防に取り組みたい。

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