好調狙い馬予想 薮中泰人
気持ちが乗っているGシップ
ハードな攻めで状態は最高潮



主役はゴールドシップ。
前哨戦の阪神大賞典を制して天皇賞へ。同じ日程だった昨年は本番で5着に敗れた。

敗因は高速馬場に泣いたとの見方が優勢だが、それより馬自身に覇気がなかった。
スタートして出て行かず、ムチが入る有り様。
勝負どころの2周目3角過ぎでも行き脚は平凡で、4角では挟まれるシーンまであった。
馬体は母父のメジロマックイーン似だが、父ステイゴールドの難しい気性が出ていたようだ。

180度違うレースぶりは今年の阪神大賞典。
気迫が前面に出て、掛かり気味に2番手を追走。

4角手前でもズブさを出さず、逃げるバンデを抜き去って3馬身半差の圧勝だった。

当時の攻め気配から予想されたレースぶりだが、この中間も前向きさが前面に出た攻め気配。
レース9日目の坂路初時計も順調さを物語るが、2週前追い切りではCWで2秒後ろから追走するハードな追い切り。
気持ちが乗っているからビシビシと攻め切れる素晴らしい状態だ。

ステイヤー資質は今年のメンバーでも上。
昨年の雪辱を果たす。

相手筆頭はウインバリアシオン。
圧巻の勝ちっぷりは前走の日経賞。
3~4角は強烈なまくり上げだった。

反動を心配したが、むしろ体に張りを加えて、なお上昇。
成長力があるハーツクライ産駒の勢いが怖い。

問題はキズナの取り扱い。
馬体が立派すぎて重めを案じた前走だが、レース週までハードに追って当日はいい仕上がりになっていた。

今回の上積みは少ないかもしれない。
それより気になるのは切れ味で勝負するタイプに不向きなステイヤー決戦。
絶対能力を認めても4番手の評価だ。

穴の▲はデスペラード。
ベストマッチの横山典で地力アップ。
前走の京都記念はまさかの逃げ作戦で快勝した。

ここ目標の仕上げでハツラツとした攻め気配。
一発があっていいステイヤーだ。あとフェノーメノ、フェイムゲーム、アドマイヤラクティが押さえ。
(日刊ゲンダイ大阪記者)

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