中国人の食欲に関する、以下のような言葉をご存じだろうか。
「脚のあるものは机と椅子以外、空飛ぶものは飛行機以外、何でも食べる」

食に対する中国人の欲と好奇心をよく表しているのだが、そんな彼らでさえ二の足を踏んだのが、4月9日に発見された「怪物」だった。

現地の夕刊紙『法制晩報』の報道を引用しよう。
〈中国北京市南部の凉水河で釣りをしていた近隣の男性が、ある獲物を釣り上げた。その獲物はカエル。体長は約30センチ、色も形も普通だったが、脚の数だけが普通ではなかった。〉

その脚の数は実に8本!
通常の4本の脚に加え、腹部からも余計に4本の脚が生えていたのだ。

記事はこう続く。
〈近所の住民がカエルを見に訪れたが、口々に「4本脚なら食べるが、8本脚じゃ食べようと思わない」と不安げに話している〉

たしかに、中国ではカエルは"田鶏"とも呼ばれるポピュラーな食材で、常食されている。

「運動量が多いため、タンパク質に富み、脂肪も少ない。鶏肉に似た味で専門料理店もあちこちにありますね」(通信社記者)

さすがの中国人民も、8本脚の怪物ガエルには臆したわけだが「賢明な判断です」と語るのは、ある科学ライターだ。

「カエルなどの両生類は、後天的な遺伝子異常を起こしやすい。現在、中国で問題になっている水質汚染や、環境ホルモンの影響だと考えられるため、絶対に口にしてはいけません」

実は、中国のカエル騒動は今回が初めてではない。

「2005年にも同じ北京市で、8本脚のカエルが見つかっています。この年は、中国国内での民衆の大規模暴動が初めて報じられ、現在、中国国内で猛威を振るっている鳥インフルエンザで初めて死者が出た年でもあります。中国国内では"また、あの時と同じように悪いことが起こるのでは?"という声も上がっています」(前出・通信社記者)

現在、国内ではウイグル族のテロ攻撃と言われる脅威にさらされ、経済的にはバブル崩壊が始まりつつある中国。

「後から振り返って、8本脚のカエルが崩壊の予兆だった、とならなければいいんですが……」(在中日本人ジャーナリスト)

中国には「銭蛙(チェンアー)」と呼ばれ、財運をもたらす3本脚のカエルの置物がある。

はたして、8本脚のカエルは何をもたらすのか?

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