資源エネルギー庁が発表した先週7日のガソリン価格は1リットル165円10銭(レギュラー)だった。これは08年9月以来、5年7カ月ぶりの高値。さらに13日には、青森で169円のスタンドも出現した。

4月からの消費税増税と温暖化対策税のダブル増税に加え、例年のGW需要を当て込んだ強気価格などが要因としてあり、また、中国、インド、ブラジルなど、新興国需要の増大も価格高騰の一因と分析されている。そんなガソリン価格高騰を受けて、新車購入は燃費がいいハイブリッドや低燃費エコカーに需要が移行。車を使ったレジャーを見直す向きも多く、今年のGWは近場のショッピングモールやレジャー銭湯などが大混雑した。業界筋によれば、今後じわじわと運賃や物流、通販配達料などにも転嫁されると予想されている。

そもそも、基本的にガソリン代の上昇というのは、主に2つの要素が関連する。1つめは原油価格が上がること、2つめは円安。ただし、タイムラグがあり、半年ほど後に影響を及ぼしてくるという。

いま円安はひと段落してきた。では、原油の方はどうか? ウクライナ危機により、天然ガスの値段が上昇。天然ガスと原油の値段は連動しているので、原油価格も上がっていくだろう。

これらのことを踏まえ、経済ジャーナリストの須田慎一郎氏によると、「今後、ガソリンの価格は上昇すると考えるのが現実的でしょう。場合によっては、何十円単位で上がることもあり得ます」

庶民のマイカー族や運輸業界にとっては、実に頭の痛い話である。

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