犬
(イラスト/アートラクト)

イギリス、イースト・アングリア地方で伝説の幽霊犬として伝えられてきた『ブラックシュック』と思しき骨が、サフォーク州の遺跡で見つかり、話題になっている。

ブラックシュックというのは、古くから民間に伝えられてきた怪物で、同じくイギリスで広く伝えられている『ブラックドッグ』の一種であると考えられている。大きさは飼い犬程度の大きさから体高2メートルと馬並みに大きいものまで幅広く、燃えているような真っ赤な目を持ち、霧のようにあらわれては消えてしまう、などさまざまな特徴が伝えられてきた。遺跡で見つかった骨も大きさが2メートル以上、体重も90キロ以上と推定されており、現地では伝説の怪物への期待が高まっている。

ちなみにブラックドッグに関しては20世紀なってからも、いくつか目撃例が伝えられている。1972年には、農家のモーガン氏が夜中に物音に気づいて目を覚ましたところ、家の中に黒く大きな犬がたたずんでいるのを発見。驚いたモーガン氏が暖炉の火かき棒を投げつけると、黒犬は閃光とともに爆発し、その場から消えてしまったという。

燃えるように赤い目。そして閃光とともに消える。これらの特徴からブラックドッグ(=ブラックシュック)は、なんらかの自然発火現象ではないかという説もある。遺跡で見つかった骨は現在、放射性炭素年代測定にかけられている。年代がはっきりわかれば、ブラックシュックの正体に関する、なんらかのヒントが得られるかもしれない。

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