王者・巨人がもがいている。

開幕前から圧倒的な優勝候補と目され、交流戦前の独走すら予想されていたのだが、5月22日現在、首位・広島に2・5ゲーム差をつけられ、セ・リーグ3位に落ち込んでいる。

「最大の原因は、投壊。先発からクローザーまで、すべての調子がよくない。先発陣では、軸となる内海哲也が8戦未勝利、杉内俊哉も9戦4勝。リリーフ陣のマシソン、山口鉄也も持ちこたえることができず、これでは勝てるわけがありません」(スポーツ紙記者)

昨年の巨人は、圧倒的な投手力でリーグ優勝を引き寄せただけに、大誤算といったところ。
それに加え、肝心要の阿部慎之助も絶不調に陥っている。

「阿部が後逸する場面も少なくなく、ただでさえ調子の上がらない投手陣が余計に投げづらくなっている。バッテリーの調子が悪ければ、チームの雰囲気は悪くなり、打撃にも当然影響。ロペス、村田ともに得点圏打率がかなり低下していますから、打撃陣もかなり深刻な状況ですよ」(前同)

ただ、こうした悪夢を、原辰徳監督は開幕前から予測していた節があるという。
「去年、投手力で優勝しながら、オフに広島の大竹寛と韓国で昨季最多勝のセドンの左右2枚を獲得。金満補強と言われながらもピッチャーを獲得したのは、監督の中で不安があったから。きっと、投手陣全体の疲労を見抜いていたんだと思います」(球団関係者)

このようにチーム状況を熟知している原監督だけに、今季の優勝に向けて、ある戦略を決断したという。

「先日、原監督は"今季は長期的な目で勝ちにいく"と漏らしていた。それは言い換えれば、リーグでは3位以内に食い込み、CSで勝ち抜いて日本一を奪還するということ。CS開幕までに投打の歯車をかみ合わせるのであれば、不可能ではない」(前同)

そして、巨人にとっては過去、苦い思い出しかない交流戦を浮上のきっかけにするという。

「日程に余裕がある交流戦は、先発投手が4枚あればいい。手負いの状態でも十分戦える」(同)

原監督の決断やいかに!?

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