最近思わずかけつけてしまった舞台が「酒と涙とジキルとハイド」。

三谷幸喜が「お客様にただただ笑って頂いて、後に何も残らない作品にしたい」「間違っても年末の演劇賞の対象になるような芝居にはしたくない」と語るコメディー。

内容も楽しみだったが、何より舞台初挑戦の優香を確認したかったのである。

優香がどんどん化けています。

今年1月に公開された映画「黒執事」でも驚いた。剛力彩芽の若き叔母役を演じていたのだが、二面性が見事だった。

どっしりとした安定感も目を引き、近い将来2時間サスペンスの女王になっていてもおかしくないとも感じたが、今回は初舞台。果たしてどんな優香なのだろう。

結論から言うと、共演の片岡愛之助、藤井隆、迫田孝也という豪華くせ者たちに負けないコメディエンヌぶりだった。

「ジキルとハイド」というタイトルどおり、今回もまた優香の二面性が爆発していた。こんなの武藤敬司とグレート・ムタ以来だ。感心してしまった。

これまで優香は志村けんさんのパートナーとしても修羅場をくぐってきた。どっしりしたあのやり手感はそこで培われたものだろう。

優香のこのステップアップぶり、ハルク・ホーガンの出世も思い出す。

まずルックスのよさで売り出されたホーガンが、猪木と闘い、パートナーにもなることで猪木の技術やあうんの呼吸を学んだ。アメリカに帰ってからスーパースターに登りつめた。

いまの優香にはハルク・ホーガンの成長過程やグレート・ムタの多面性を見るおもしろさがある。プロレスファンこそ見ておいたほうがいい。

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