5月23日、気象庁は、恐るべき予報を発表した。
「今夏(6~8月)、観測史上最大級のエルニーニョが発生する可能性が非常に高いと予想されています」(気象庁担当記者)

エルニーニョとは、太平洋赤道域東部の海水温が、平年より上昇する現象。
これが起きると世界中で異常気象が発生するとされている。
日本では冷夏になる傾向があるため、農作物の不作が懸念されている。

だが、真の恐怖は大災害をもたらす"殺人豪雨"が、列島を襲うこと。
ウェザーマップの気象予報士・佐藤大介氏は、こう語る。

「冷夏の年は太平洋高気圧の張り出しが弱く、梅雨前線の停滞により長雨になる特徴があります。また南側からは湿った空気、北側からは寒気と、質の違う空気がぶつかり、大気の状態が非常に不安定になります」

こうした状況では積乱雲が発生しやすくなり、豪雨や落雷のほか竜巻や突風が起きるというのだ。

「1時間に80~120ミリ超という、想定外の雨量が短時間で集中的に降る"ゲリラ豪雨"が、いつどこで起きても不思議ではありません」(前出・担当記者)

長雨にゲリラ豪雨と、今夏はまさに雨の"当たり年"。
「前回、エルニーニョが観測された2009年の冷夏では、山口県防府市で大規模な土砂災害が発生し、老人施設が被災しました。山口・福岡県では、36人の死者が出ています」(前同)

また、都市部でも豪雨による危険から逃れられない。
「1999年の豪雨では、福岡でビルが冠水。地下の飲食店では水圧でドアが開かず、取り残された女性店員が水死しました」(同)

しかも、ピンチは突然だ。
「ゲリラ豪雨など積乱雲がもたらす被害は、数十分後に起きるので、予測しようがないんです」(前出・佐藤氏)

97年には6月に台風が2つ上陸する異常事態も。
恐怖の足音はもうそこ!?

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