好調狙い馬予想 薮中泰人
東京の直線で弾けるカゼノコ



阪神3週目は重賞がなく、日曜メインはオープン特別の米子S(芝、1600メートル)。注目は2頭の阪神巧者の出走だ。

まずはサンレイレーザー。もともと「4214」のマイル戦が主戦場だが、これが阪神マイルに限定すると「2102」。馬券圏外の2回も4、5着と掲示板を外していない。

近走は阪急杯10着、六甲S4着と復調に手間取っていたが、前走の新潟・谷川岳Sで好位直後から競り勝って1着。本来のデキを取り戻した。得意舞台の戦いになる今回は準備も万端、仕上げにも熱が入っている。

すでに2週前追い切りで6F78秒8-3F35秒8の好時計がPコースで出るほど。2連勝の目は十分だ。

オリービンも阪神マイル戦は大の得意。7戦「2401」。着外は一気に22キロも馬体が増えた昨年暮れのゴールデンホイップT6着だけだ。この中にはオープン特別勝ちがあるし、重賞2着の実績もある。

前走の谷川岳Sは4着に敗れたが、そもそも左回りは「0114」と不振。阪神マイルに舞台が替われば、それこそ一変の競馬が期待できる。3連単はこの2頭を軸にしたフォーメーションでゲットしたい。

重賞レースが組まれているのは東京と函館。まず東京のユニコーンSはダート路線に戻るアジアエクスプレスが主役だが、関西馬で逆転の可能性があるのはカゼノコだ。芝デビューで5戦して勝てなかったが、ダートに矛先を向けて「3110」。3走前に芝重賞の毎日杯をはさんだが、ダートでは目下、3連勝中のアグネスデジタル産駒だ。

セールスポイントは強靭な末脚。それも1走毎に磨きがかかっている。前走の鳳雛Sは後方3番手に位置していたが、直線はまさしく一気差し。

2着馬が逃げたアスカノロマン、上がり3Fはレース上がりを1秒も上回る35秒4の決め脚だった。レース間隔が詰まっている関係で、まだ速い時計は出していないが、張りのあるパワフルな馬体をキープ。直線の長い東京ダートだけに楽しみがある。

函館スプリントSはコパノリチャードがGⅠ勝ちの実績を買われて人気を集めるが、単騎ハナがベストなタイプにフォーエバーマーク以下の同型馬の存在が目障りだ。そこで◎はストレイトガール。流れを見てレースを進める有利さがあるし、なんといっても洋芝巧者。4連勝した昨夏の実績が光る。前走のヴィクトリアマイルで小差の3着。6月1日に栗東坂路で56秒2をマークして元気いっぱい。
(日刊ゲンダイ大阪記者)

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