好調狙い馬予想 薮中泰人
ハイレベルな3歳ベルカント



開幕中京の日曜メインは6Fで争われるCBC賞。狙いをつけているのは3歳馬のベルカントだ。

データ的には3歳馬は劣勢だ。CBC賞は06年からこの時期に変更されているが、出走10頭の成績は「0208」だ。連対したのは2009年のエイシンタイガー、10年のダッシャーゴーゴーだけ。古馬の壁が厚いということだが、出走馬の質がそれほど高くなかったことには注意がいる。

その意味では今年のベルカントは重賞勝ちがすでに2つもあり、これまでで最強の3歳馬の挑戦だと言ってもいいだろう。

それに今年の3歳馬はハイレベル世代の可能性もある。前開催の阪神から古馬との混合戦が始まっているが、古馬との初対戦が多かった1、2週戦で3歳馬の勝利は7頭。昨年が2頭だから健闘ぶりが光る。特に1000万クラスでは、4鞍すべて(1鞍は3歳の出走なし)を制している。準オープンからの降級もあるクラスだから価値は高い。

さて、ベルカントの重賞勝ちはいずれも7Fだが、ボストンハーバーの肌に父サクラバクシンオー。もちろん6Fでこそ最大にスピードが活かせる血だ。

桜花賞のあとにリフレッシュ放牧。ここへの準備も文句ない。6月11日の初追い切りで坂路53秒7-12秒3をマークすれば、18日は全体時計を詰めて52秒6-12秒3。いずれも馬なりで軽快に駆け抜けている。

20日にはゲート練習もこなした。馬体も牝馬とは思えないほどボリューム感があり、いきなり動けていい仕上げ。2走前のフィリーズレビューではそれまでの逃げる競馬ではなく好位から差す味な内容での勝利。脚質面でも幅が出ている。

勝てば目標のスプリンターズSへ大きく前進する一戦。古馬相手の快走に期待が高まる。

3歳馬ではリアルヴィーナスにも魅力がある。前走が1分7秒5の好時計勝ち。昨年のつわぶき賞で中京コースも経験済みだ。鋭い決め手の持ち主だから3歳馬ワンツーの馬券も買いたい。

福島ではラジオNIKKEI賞が行われる。ショウナンワダチを筆頭に関東馬の質が高いが、関西馬のピオネロにも可能性はある。共同通信杯のあと立て直し、青葉賞5着後の前走のオープン特別で小差の2着。グングン調子を上げている。主戦・蛯名に手が戻る今回は楽しみだ。
(日刊ゲンダイ大阪記者)

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