6月末。一転、集団的自衛権をめぐる協議は「合意」へ――

ゴリ押しする自民党、抵抗する「平和の党」公明党の駆け引きが続いていたが、調整の後、公明党が折れた形となった。

しかし、それは表面上のこと。自公の間では、はなから話はできあがっていたという。
今、永田町が動静を注視する西日本新聞(6月20日付)のスクープからひもとこう。

全国紙政治部デスクがこう言う。
「自民党は自衛権発動の"新3要件"を明記し、公明党に配慮した修正案を提示しました。だが、その原案は、公明党の北側一雄副代表が内閣法制局に作らせ、高村(こうむら)正彦自民党副総裁に渡したものという話です」

記事にはこうある。
〈「私が考える新3要件というものの、たたき台を作ってみました」。6月13日の与党協議会で高村氏が突如A4サイズの紙を配った。「この紙を見たのは初めてだ」。協議会後に北側氏は明言した。だが、事実は違う。〉

なんたることか。
自民と通ずる北側氏が、山口代表の首を縦に振らせるべく、裏工作に走っていた!?

これが事実なら大スクープ。
しかし、各メディアが裏取りに走っても確認ができず、どこも後追い報道をせずにいた。

民放局政治部デスクが言う。
「西日本新聞さんは、よほど深い情報源を持っているらしい。各メディアは裏取りできなかったが、当の公明党が正式に抗議したという話もない。この情報は、アタリなんでしょう」
降って湧いた背信疑惑。
当然、公明党内は荒れに荒れ、ふてくされた山口那津男代表が
「合意するなら、代表を辞任する」
とまで言ったが、周囲は
「辞めたら、公明党は筋を曲げたと言われる」
と慰留したという。

公明党のスタッフが言う。
「かねてから自民党の政策や方針に反発してきたように、山口さんは理想主義。反対に北側さんは現実主義者で、長くソリが合わなかった。今、党内では山口さんが少数派。明らかに浮いていますね」
で、政治的決断によって連立維持を最優先。

お国のことより、党の保身でいっぱいいっぱい!?

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