石原慎太郎グループが分党して出て行く一方、江田憲司代表の「結いの党」との合流を加速させる「日本維新の会」の橋下徹代表。
野党再編の足がかりができたとホッと一息のはずが、肝心の足元がグチャグチャ。
維新の会の一丁目一番地、「大阪都構想」が絶望的で、「殿ご乱心」状態だという。

「大阪都の制度設計を話し合う"特別区設置協議会(法定協)"を、反維新の自公民共4会派がボイコット。定数の半数に届かず流会となる見通しです」(在阪記者)

なぜ野党は欠席を選んだのか。先般、橋下氏が"出直し市長選"勝利を根拠に、この法定協の反対派人員の入れ替えを宣言。
これに強硬な手段だと反発したのだ。

加えて、身内の"イエスマン"も大叛乱の予感。
「大阪維新の会所属の府議3人が、離党届を提出。府議会、市議会における維新の議席数は、過半数割れをしている現状で、かなり動揺しています。いまだに引き留めています」(前同)

流出は相次ぐと見られる。
「問題は、来春の府議選の選挙区調整。維新の現職府議同士が5選挙区で競合するんですが、幹事長の松井一郎府知事はあろうことか、くじ引きで候補者を決めようと提案。呆れ果て、多くの議員が"私は橋下さんの駒なのか"とブンむくれています」(府議会関係者)

都構想実現の手順は、〈法定協議会での決定→府議会と市議会の採決→住民投票で過半数獲得〉。

いくら法定協のメンバーを入れ替えても、府・市議会の採決は事実上、不可能で、逆風は強まるばかり。
なのに、橋下さんの強気は変わらない。
「公明党の現職がいる衆院選挙区・大阪3区の選挙区支部長への就任を表明。松井氏も、公明党の北側一雄党副代表がいる16区の支部長になると言い、来る選挙戦へ向け、公明党に敵意ムキ出しです」(前同)


血を滾(たぎ)らせる代表だが、身内は冷ややか。
ある維新議員は溜め息まじりで言う。
「敵に喧嘩を売って人気を取る橋下流は、もう限界。大阪府民も飽きています。支部長就任は公明党への牽制でなく、橋下さんが都構想を見限って、国政に打って出る布石かも」

大阪を見捨てんといて!

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