7月初め、地中海に浮かぶギリシャの観光地クレタ島で、体長2mほどのクロコダイル が見つかった。このクロコダイルは、クレタ島北部のダムの近くでのんびり横たわっているのを、付近をパトロールしていた消防士や警察官が発見したもので、住民の間に動揺と恐怖心が広がった。

これに対して、
「野生のクロコダイルはギリシャ及びヨーロッパには生息していない。大きくなり過ぎたため飼い主がダムに捨てたのだろう」
と報じられ、ギリシャの爬虫(はちゅう)類専門家がクロコダイル捕獲作戦に乗り出すに至った。

鳥肉を入れた複数の檻をダムの近くに設置したものの、興味を示さず失敗。クロコダイルの賢さにも手を焼いているようで、現在はロープやネットを使って捕獲するプランを進めているらしい。

しかし、ここにきて状況が少し変わってきている。今やこのダム付近はクロコダイルを見るた めに人々が押し寄せる観光スポットとなっており、
「このまま捕獲されないほうがいいのでは?」
と、作戦失敗を願う声も住民の間で飛び交っているという。

クロコダイル捕獲後は、島内の水族館やアテネ郊外の野生動物公園などに移送する計画があったが、それも含めて今後どうするか、近日行われる専門家会議で話し合われる予定だ。

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