海に漂う平板動物が、熱帯や亜熱帯だけでなく、温帯である日本各地の海にも生息していることが、筑波大学生命環境系の中野裕昭教授の調査でわかった。

この聞きなれない名前の平板動物とは、脳はおろか神経も筋肉も持たない、最も単純な自由生活をする動物だ。体長は0.5ミリ~3ミリほどで、いくら日本各地にいるとはいえ、肉眼での確認はほぼ不可能。単細胞であるアメーバに見た目は似ているが、平板動物は5種類の細胞を持っている。平板動物のポイントはここ。複数の細胞を持っているため、動物の起源を解き明かす鍵を握っているのだ。要するに我々人間を始めとする動物が、どう進化してきたか、その過程が平板動物の遺伝子を研究することで、わかるかもしれないのだ。

難しい話はともかく、平板動物の動画を見ていると生物の神秘をひしひしと感じる……かどうかはわからないが、なんとなく癒されるのは確かだ。

本日の新着記事を読む