好調狙い馬予想 薮中泰人
フラガラッハが3連覇狙う!



夏の中京競馬も最終週。フィナーレを飾る重賞は中京記念だ。

まず注目を集めるのは前2年の覇者、フラガラッハだろう。JRAの平地重賞で3連覇した馬はこれまでで4頭。
セカイオー(56~58鳴尾記念)、タップダンスシチー(03~05金鯱賞)、エリモハリアー(05~07函館記念)、マツリダゴッホ(07~09オールカマー)しかいない。

勝てば輝かしい記録の仲間入りを果たす。

その可能性は低くない。マイル戦は[6008]とベスト距離。芝コースでは右回り[31311]より左回りで[4008]の良績。

そして直線が平坦なコースでは右、左を問わず未勝利なのに対して、直線に坂があるコースでは全勝ち星の7勝を上げている。

つまり究極の瞬発力勝負だと分が悪いが、適度に上がり時計が掛かる中京コースは望み得る最高の舞台だということ。2連覇は決して偶然の産物ではないのだ。

目標レースへ向け、今年も調子を上げてきた。2か月の間隔を開けた前走の鳴尾記念がハナ、ハナ差の3着。

ベストより2F長い2000メートルでカレンミロティックに先着した。前走後は7月10日のCW4F58秒4が初時計だが、あと2本坂路で追えば態勢が整う馬体。

攻め=実戦型で51秒台の時計が出れば、3連覇の可能性はさらに高まる。

実績的にトーセンレーヴがライバルの1番手。来日初日に2勝したパートン騎乗も魅力だが、半年ぶりの今回は動きがまだ低調だ。

初時計が7月3日の5F73秒3、1週後の10日に同じCWで併せ馬。7Fで1秒4後ろから追走したが、2歳の新馬(ミッキーシーガル)に4馬身も遅れた。

6F81秒2の時計はまずまずも、ラスト1Fは14秒0も掛かった。調教では、ほとんど遅れるシーンがなかった馬。

今回は重めが残る心配がある。それなら相手筆頭にマジェスティハーツを挙げたい。

横山典騎乗で注目されたのが前走のエプソムC。追い切りにも騎乗し、「これぞハーツクライの仔という感じだね」と好感触のコメントも残していたが、レースは出遅れて殿追走。スローペースで流れも味方せず6着に敗れた。

もちろん、これが実力ではない。重賞で2着2回の実績があり、左回りは走りがスムーズ。中京マイルも1戦1勝の舞台だ。7月9日の坂路54秒1が前走後の初時計だが、発汗の状態もよく動きやすい馬体。巻き返しは必至だろう。

あと、穴で注意がいるのはミッキードリーム。1戦ごとにレース内容が上向いている。

中京記念は前2年で4、2着と好相性だ。

(日刊ゲンダイ大阪記者)

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