パチスロ勝利の隠し味 松本バッチ
第8回「疑わしきをどうする」


我が国の裁判においては「疑わしきは罰せず」、「疑わしきは被告人の利益に従う」という基本ルールがございます。ちゃんと罪を証明できなければ無罪にしますよと、そういうことです。何かを見極めてようとしていけば、そこにはルールが生まれるわけです。

そう、パチスロだってね。
(ででーん)

そんなこんなで今回は、いつもの松本パチスロシェフから松本パチスロ裁判官にジョブチェンジしまして、僕のオリジナルジャッジを説かせていただこうかと思います。

僕の10年を超えるパチスロ歴の中、実は長いこと「疑わしきは罰せず」でした。つまり「低設定の可能性もあるけれども、高設定の可能性もあるよ」な状況であれば打ち続ける、と。これには理由がありまして、ずっと僕は、特定のホールでお店のクセをつかむ打ち方をしてきたわけです。

「こういう日ならこの台に高設定を入れる」というお店のクセがあるわけです。長らく同じ店で打ってると、それが読めるようになってくる。つまり台に座った時点で、その台が高設定である可能性が高い状況を作り出せる。高設定の可能性が高いから1台でじっくり粘る価値もあるし、そういう立ち回りで結果もついてきていた。

しかしまぁ、時代ってのは変わるもので。ここ2、3年ですかね。結果ついてこねー! ってなったわけです。それもそのハズ、プライベートでクセをつかんで立ち回れるような店のアテがなくなり、仕事でもいろいろな店やシチュエーションで打つことが多くなった。

それなのに「疑わしきは罰せず」のクセが抜けなかったわけです。大した裏付けも持たぬのに、座る前から理由を作り、いざ打ち始めたら「いや、まだ設定わからないもんなぁ」とダラダラ粘ってしまう。結果、低設定で大負け、みたいな。長年染み付いたクセが足を引っ張っていたわけです。

これではアカンというわけで、工夫をこらしてあがいた結果、辿りつきました。仕事上、打った台の設定を後々確認できるようなこともありますから、そういった経験を活かして、オリジナルジャッジの基本の組み替えに成功したわけです。

辿り着いた答え、それはまさに真逆!
「疑わしきは罰す」、この精神なのです。

具体的にいうと僕は1~2時間打って、「高設定の可能性も残ってはいるけど、低設定の可能性だってある」みたいなヤツはね、もういらん! と決めつけるわけです。どっちつかずの疑わしいヤツはアウト! 
逆に「完全にモロ高設定挙動」となった台のみ、それだけセーフ!
それ以外はセーフ台に辿りつくまで移動! こんな感じです。

よくよく考えてみりゃですよ。ほとんどの店において、低設定域の台(お店側がプラスになる台)のほうが多くて当たり前なわけです。大した理由も持たずに座った場合、もしくはちょっとした理由をつけたぐらいじゃ、低設定域に座ってしまうことのほうが圧倒的に多いんです。

コレね、本物の裁判に例えていえば、世の中の人間の8割~9割が犯罪者の世界みたいなもんですから。そんな世界で、目の前の被告人を悠長に「疑わしきは罰せず」なんていってられんのですよ。もう「ああ、コレは絶対無罪ですわ」と、ハナからガンガンアピールしてくるヤツ以外はドンドンしょっぴいていく。

もちろんですね、1~2時間打った程度では高設定を確実に見抜くことなんてできやしないんです。高設定を捨ててしまうことだってある。だけども、1~2時間といえど、高設定であればあるほどアピールが出てくる可能性はもちろん高いわけで。

高設定を捨ててしまうことを恐れていたほうが、足を引っ張ってしまうんじゃないかと、僕は辿りついたわけです。

なので、極論ですよ? 精神的には「しっかり僕にアピールしてこない高設定なんかいらん!」、コレです。このぐらい開き直っていくと決めたのであります。そしてその結果ね、白黒つかない台で時間を浪費している頃よりも、結果がついてきてるわけです。ま、僕は、なんですけど。

設定推測をして高設定を狙うという行為をするかどうかは別として、誰だって何かを期待して座る台を決めるわけでしょう? もし今なかなか期待に応えない台に付き合って結果が芳しくないのであれば、そういう台は早めにアウト判定していったほうが結果が好転するかもしれない。アナタの期待に即座に応える台が、横にいるかもしれないんですから。

ただ天井間際はヤメたらアカンで。その期待値は拾ってからにせなアカン。
そんなん捨ててると、台じゃなくて君がアウト~ってなるから。すぐマイナス収支にしょっぴかれるから。

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